
重要ポイント
- EURUSD(ユーロ/米ドル)は1.12181近辺で推移し、前日比0.06%高。火曜のアジア時間は米ドルがはっきりした方向感を示せず、上値は限定的。
- フランスとイタリアの政情不安が欧州の安定性への懸念を強め、域内株式や国債(政府が発行する債券)に重し。
- 仏独10年国債利回りスプレッド(利回り差)は月曜日に9.9bp(ベーシスポイント、0.01%)拡大し、147.3bpに。
- 米ドル指数(複数通貨に対する米ドルの強さを示す指数)は月曜日に102へ。米10年国債利回りは5.131%で推移。
市場の動き
EURUSDは火曜のアジア時間に1.12181近辺で推移し、0.06%の小幅高となった。投資家心理の改善がリスクに敏感な通貨(景気や相場の変動で買われやすい通貨)の下支えとなった一方、欧州の政治不透明感がユーロの上昇を抑えた。
日中の値動きは狭く、高値1.12203、安値1.12089のレンジ。価格は1.12180近辺に集中しており、買い方・売り方のどちらも継続的に主導権を握れていない状況を示す。
米ドル指数は月曜日に102まで上昇し、世界情勢が不安定な中でも米ドル需要が続いていることを映した。一方、米10年国債利回りは5.131%で横ばい。EURUSDは米金利よりも、欧州の政治ニュースに左右されやすい地合いとなっている。
市場参加者が注目する理由
フランスの政治情勢はユーロの不透明要因となっている。仏当局は月曜日、反政府デモが全国で公共秩序を乱したことを受け、複数都市で夜間外出禁止令(外出を制限する措置)を導入。エマニュエル・マクロン大統領の任期終盤に重圧を強めた。
混乱はフランスの財政見通しへの懸念も高めている。議会は、提案されている2027年予算のうち歳入(税収など、国の収入)部分について初めての正式採決を控える。政治対立が深まれば、財政協議の難航や仏国債への不安につながり得る。
債券市場はすでに反応している。仏独10年国債の利回りスプレッドは月曜日に142.3bpへ拡大した。スプレッド拡大は、投資家がドイツ国債に比べてフランス国債を保有する際、より高い上乗せ利回り(リスクに見合う追加の利回り)を求めていることを意味する。
政治的な緊張はイタリアにも波及している。政府は2日間の混乱を受け、500人規模の部隊を展開する計画を公表した。ユーロは比較的落ち着いているが、主要国で不安定さが続けば、通貨に下押し圧力がかかりやすい。
重要な取引水準
| 水準 | 価格 | テクニカル上の意味 |
| レジスタンス2(上値抵抗) | 1.12203 | セッション高値、上抜けの分岐点 |
| レジスタンス1(上値抵抗) | 1.122 | 目先の心理的な上値抵抗 |
| ピボット(中心水準) | 1.1218 | 足元の売買が集中する水準 |
| サポート1(下値支持) | 1.1216 | 短期の反応が出やすい水準 |
| サポート2(下値支持) | 1.1214 | 直近の押し目の支え |
| サポート3(下値支持) | 1.12089 | セッション安値、下方向の目安 |
EURUSDは短期的に持ち直した後、1.12200を下回る水準で持ち合い(レンジで上下する状態)となっている。9期間移動平均(MA9、直近9本の平均値を線で示し、短期の方向感を見やすくする指標)は1.12140からの反発を受けて上向きに転じたが、直近の値動きからはレジスタンス近辺で勢い(モメンタム、上昇・下落の加速感)が鈍っている様子がうかがえる。1.12200を上回って上昇を維持できず、この水準が目先の重要な上値抵抗となる。
下値では、まず1.12160がサポートとして意識される。ここを割り込むと、過去に買いが入った1.12140が視野に入る。さらに1.12089方向へ下げが深まれば、持ち直しが失速したサインになりやすい。
強気・弱気の想定シナリオ

| シナリオ | 発動条件 | 想定ターゲット |
| 強気の上抜け | 1.12203を上回る動きが定着 | 1.12220–1.12240 |
| 強気の戻り | 1.12160を維持 | 1.12180–1.12200 |
| 弱気の反落 | 1.12200を突破できず失速 | 1.1216 |
| 弱気の下抜け | 1.12140を割り込む | 1.12089 |
強気シナリオでは、EURUSDがまず1.12160より上で下値を固めたうえで、1.12200~1.12203のレジスタンス帯を試す展開が必要となる。リスクセンチメント(投資家のリスク選好度合い)の改善や欧州政治不安の緩和が追い風になり得る。上抜けが確認できれば、1.12220~1.12240への上伸が視野に入る。
一方、弱気シナリオは、EURUSDが1.12200近辺で売り圧力に押され続ける場合に想定される。1.12160割れは目先の戻りを弱め、1.12140を下回ればセッション安値の1.12089が意識される。仏独国債スプレッドの拡大が続けば、下押し圧力を強める要因になりやすい。
免責事項
上記の価格水準と市場シナリオは執筆時点の筆者の見立てであり、投資助言ではありません。VT Marketsによる公式の推奨でもありません。取引にあたってはご自身で分析を行い、損失を抑えるための管理(リスク管理)を徹底してください。
EURUSD予想:この先は?
短期的なEURUSDは、世界的なリスク選好の改善と、欧州の政治不透明感の高まりを天秤にかける展開となり、レンジ相場(一定の幅で上下する相場)が続く可能性がある。足元の安定は、市場がフランスの混乱をユーロ圏全体の金融危機とまでは見ていないことを示す。一方で、仏国債への売り圧力が強まれば、単一通貨(ユーロ)への信認が揺らぐおそれがある。
次の大きな材料は、フランスの2027年予算を巡る動きと、欧州債券市場の反応だ。現実的な財政合意に向けた進展が見られれば、ソブリンリスク(国の信用不安)への懸念が和らぎ、EURUSDを支え得る。反対に、混乱の長期化やスプレッド拡大が続けば、下落圧力が強まりやすい。
VT MarketsでEURUSDを取引
EURUSDは世界で最も取引量が多い通貨ペアの一つで、欧州中央銀行(ECB)と米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策見通し、インフレ、景気、リスクセンチメントの変化を相場に反映しやすい。
VT Marketsでは、EURUSDの値動きの確認、テクニカル分析(チャート形状や指標から需給を読む分析)、ポジション管理(建玉の維持・決済)を、MetaTrader 4、MetaTrader 5、VT Marketsアプリなどの取引ツールで行える。
よくある質問(FAQ)
なぜEURUSDは1.12181近辺で推移しているのですか?
世界的なリスク選好が小幅に改善しユーロを下支えする一方、フランスとイタリアの政情不安が上値を抑えているため、EURUSDは1.12181近辺で推移している。
フランスの政情不安はEURUSDにどう影響しますか?
政治の不安定化は欧州資産への信頼を損ね、安全とみなされやすい資産への資金移動を促すことがある。フランス国債利回りがドイツ国債利回りに対して一段と上昇(スプレッド拡大)すれば、ユーロには追加の売り圧力がかかりやすい。
EURUSDの重要なレジスタンス(上値抵抗)水準はどこですか?
目先のレジスタンスは1.12200で、次がセッション高値の1.12203。これらを上回る動きが定着すれば、1.12220~1.12240への戻りを後押しする可能性がある。
EURUSDの主なサポート(下値支持)水準はどこですか?
目先のサポートは1.12160で、次が1.12140。売りが強まれば、セッション安値の1.12089を再び試す展開が想定される。
欧州の政治不透明感があってもEURUSDは上昇しますか?
上昇する可能性はある。米国債利回りが低下し米ドルが弱含む、または欧州の政治情勢が落ち着けば、EURUSDは持ち直しやすい。ただし、上昇が続くには買いの勢いが強まり、目先のレジスタンスを明確に上抜ける確認が必要になりやすい。
今すぐ取引を始めましょう — VT Marketsのリアル口座を開設するにはこちらをクリックしてください。