ETF資金流入、中国の買い、中東リスクで金は4,215ドル近辺で下げ渋り 米CPI発表を前に

by VT Markets
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Oct 12, 2026

金(XAU/USD)はアジア時間早朝にかけて4,215ドル近辺で推移した。米ドル安と、金地金連動型上場投資信託(ETF)への需要の強まりが下支えとなった。ブルームバーグのデータによると、金連動ETFへの資金流入は4年ぶりの高水準となった。また中国人民銀行は9月に準備資産として74万オンスを追加し、買い増しを23カ月連続に延長した。市場は中東情勢の再燃にも目を向けており、リヤドのキング・ハーリド国際空港の旅客ターミナルに飛翔体が着弾した後、フーシ派が犯行声明を出した。

注目は米経済指標と利下げ・利上げ観測に移る。水曜日にCPI、木曜日にPPIと小売売上高が発表される予定だ。CME FedWatchのプライシングは、10月利上げ確率を17.7%と示す一方、12月の政策変更確率は84.1%と織り込んだ。別途、レポートで参照された指標として、FXS Speechtrackerスコアは7.3/10(長期平均7.2/10)となり、FXS Fed Sentiment Indexは0.25ポイント低下して138.33となった。テクニカル面では、スポット金は100日移動平均線(SMA)を下回って上値を抑えられ、14日RSIは47.08。主要水準として上値は4,225ドルおよび4,400ドル、下値は4,255ドルおよび4,055ドルが挙げられた。

ボラティリティ見通しとデリバティブ戦略

金が4,215ドル近辺で推移するなか、機関投資家の旺盛な買いと地政学的摩擦に支えられていることから、金オプションおよび先物のボラティリティ上昇に備える必要がある。中央銀行は引き続き積極的な積み増しを続けており、中国が準備資産に74万オンスを追加し23カ月連続の購入となった点が象徴的だ。こうした背景から現物需要は堅調さを維持している。デリバティブ取引では、中東情勢のエスカレーションによるリスクを管理しつつ、上振れ局面を捉えるために短期コールオプションの活用が選択肢となる。

今後発表される米インフレ指標は、金の短期的な方向性を左右する最大の焦点となる。消費者物価指数(CPI)が粘着的な内容となれば、ドルが反発する可能性がある。マネーマーケットは現在、12月までの米連邦準備制度理事会(FRB)利上げ確率を84.1%程度と見込んでおり、無利回り資産に一時的な下押し圧力がかかり得る。こうした局面では、ブル・コール・スプレッドなど損失を限定する設計のポジションを構築し、下方リスクを抑えながら利上げ判断を控えた局面での上値余地も残す戦略が有効となる。

トレンド・ポジショニングとリスク管理

システマティックなトレンドフォロー型ファンドはすでに姿勢転換を進めており、広範な強気トレンドに合わせる形で、過去最大水準に対して約7%相当のショート・ポジションの買い戻しを行った。テクニカルの観点では、4,055ドルのサポート帯近辺で下方ヘッジを維持することが、4,225ドルの初期レジスタンス、さらに4,400ドル近辺の次の目標水準をにらむうえで、有効なリスク管理となる。過去のポジショニング・サイクルを見ると、ETF流入が数年ぶり高水準に達し、同時に機関投資家のショートカバーが進む局面では、方向性を持ったレバレッジが高確度のモメンタム取引につながりやすい。

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