豪ドル/円は木曜の欧州時間序盤に110.75円前後まで軟化し、111.00円を下回った。円が、日銀の早期利上げ観測を背景に持ち直した。ロイターの調査では、政策金利が9月会合で1.25%に到達し、その後2027年4-6月期に1.75%まで引き上げられるとの見通しが示された。日銀の増進一幸委員は、インフレが急速な利上げを迫る可能性があると警告。高田創委員は以前、連続利上げの可能性に言及したほか、25bp利上げが必ずしも既定路線ではないと述べていた。別途、DBSグループ・リサーチは、2024年7月の予想外の利上げが円キャリートレードの巻き戻しと市場ボラティリティ拡大を招いたことを踏まえ、政策の大きなサプライズは回避すべきだと主張した。
テクニカル面では、100日移動平均線およびボリンジャーバンドの20期間SMA(ミドルライン)の下で上値を抑えられており、短期の地合いは弱含み。RSI(14)は33近辺と売られ過ぎ領域にある。上値抵抗は111.63円、112.52円が意識され、さらに113.10円が上値の壁となる(100日線とボリンジャーのミドルラインに整合)。ボリンジャー上限は115.60円近辺。下値支持は110.60円で、割り込めば110.00円、次いで109.24円が視野に入る。
Derivative Strategies For Further Downside
当社はデリバティブ取引者に対し、今後数週間の豪ドル/円の一段安に備え、プットオプションの購入、あるいは先物のショート構築によるポジショニングを推奨する。通貨ペアは110.75円近辺で上値が重く、重い上値抵抗として機能する100日単純移動平均線(SMA)の下に張り付いている。目先のサポートである110.60円を割り込めば、心理的節目の110.00円に向けて急落が進む余地がある。
Interest Rate Shifts Drive Bearish Outlook
弱気見通しの根拠は、金利環境の変化に強く支えられている。直近の市場調査では、日銀が今月中に政策金利を1.25%へ引き上げ、来年には1.75%まで引き上げる可能性が示唆されている。政策当局は、国内インフレ上振れリスクに対応するため、連続的かつ攻めの利上げを示唆している。日本の政策金利が想定以上のペースで上昇し得ることで、これまで豪ドルを支えてきた金利優位性が急速に縮小しつつある。
2024年7月のキャリートレード巻き戻しを想起させる極端なボラティリティにも備える必要がある。当時は、日銀が投資家の想定を上回る対応を取ったことで円が急騰し、世界市場は動揺した。その局面では豪ドル/円が数週間で約19%下落しており、巻き戻しの変動がいかに激しいかを示している。プットスプレッドなどボラティリティを活用したデリバティブ戦略は、突発的な市場ショックに対する資本防衛に資する。
日足のRSIは33付近と売られ過ぎ圏にある一方、上向きのモメンタムが乏しいことから、現時点での反発は起こりにくいとみる。リスク管理として、最初の主要レジスタンスである111.63円のやや上にタイトなストップロスを設定することを推奨する。下値ターゲットは、110.00円の下値の床が崩れた場合、8月安値の109.24円が意識される。
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