米ドル/円は200日EMAまで下落、米財務省の国債買い戻しで利回り低下、日銀利上げ観測が強まる

by VT Markets
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Aug 20, 2026

USD/JPYは水曜日に0.92%下落し158.00台前半まで下げ、8月上旬の介入局面以来の大幅な1日下落となった。終値は200日指数平滑移動平均(EMA)上で引けた。背景には米長期金利の動きの転換がある。米財務省が長期債を対象とした流動性支援の買い戻し(バイバック)を少なくとも倍増すると発表し、1回当たりの買い入れ規模を20億ドルから少なくとも40億ドルへ引き上げた。期間は9月9日から11月4日まで。30年債利回りは8月18日に5.33%を上回り(2007年6月以来の高水準)、その後は約10bp反落、10年債利回りも4.65%付近へ低下した。政策金利は日本が1.00%である一方、米国は3.50%〜3.75%のレンジにある。過去の介入では、単日でのフロー総額が8.45兆円に達し、その後、米財務省と並行した局面で約5.3兆円規模も観測された。

焦点は政策期待と目先の経済指標へ移る。日銀は7月会合で政策金利を1.00%に据え置いたが、市場で織り込まれる9月利上げ確率は80%弱と、8月第1週の約65%から上昇した。7月の卸売物価は前年比+7.2%、円ベースの輸入物価指数は+29.1%となった。一方、国内景気はやや軟化しており、4〜6月期GDPは年率換算+1.1%と、市場予想(+2%)を下回った。7月貿易統計は水曜23:50(GMT)発表予定で、赤字は6,800億円(前回4,069億円)との予想。輸出は+19.9%(前回+19.3%)、輸入は+26.5%(前回+25.4%)が見込まれる。全国インフレは木曜23:30(GMT)に公表予定で、生鮮食品を除く指数は1.8%(前回1.6%)へ上昇予想、総合とコアはいずれも前回1.7%。テクニカルでは上値抵抗が158.50、その上が159.50。下値支持は158.00割れの200日EMA、次いで157.50、156.50。介入時の安値は155.00台前半で、ストキャスRSIは32近辺。

トレーディング戦略と市場ダイナミクス

デリバティブ取引では、2026年8月最終週にかけてUSD/JPYの下値試しを想定したポジショニングを推奨する。直近の158.00台前半への急落(200日EMA到達)は東京当局の直接介入ではなく、米財務省による流動性供給(バイバック拡大)が主因だった。米10年債利回りが4.65%付近へ低下するなか、金利差縮小が円を押し上げる主要ドライバーになっている。

歴史的に、財務省による為替介入は短期的な効果にとどまりやすい。過去にも数兆円規模のオペレーション後、数週間で上昇分の半分程度が失われた例がある。真のドライバーが米国債市場である以上、159.50のレジスタンスを下回る局面での戻り売りは、非対称なリスク・リワードを狙いやすい戦略と考える。日足終値で200日EMA(158.00)を明確に割り込めば、157.50、さらに156.50の流動性ゾーンへ向けた急落余地が開きやすい。

政策リスクとボラティリティ見通し

弱気モメンタムは、日銀の9月会合を巡る政策リスクで一段と複雑化している。スワップ市場では輸入インフレ抑制を意識した利上げ確率が80%近くまで織り込まれている。ただし、米金利低下に伴う円高が進む場合、それ自体が輸入インフレ圧力を和らげ、日銀の追加引き締めインセンティブを薄める可能性も注視したい。オプション・先物取引では、155.00近辺の構造的なフロア周辺にボラティリティが集中しやすい見通しであり、米財務省が9月9日から買い戻しオペを倍増させる前に、短期の下方向プットを仕込む戦略が有効となり得る。

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