USD/JPYはアジア時間に158.20円近辺まで小幅上昇し、前日分の小さな下落から持ち直した。日銀が公表した7月30〜31日会合の「主な意見」を受け、円が引き続き軟調だったことが背景。文書では政策委員の見方が割れ、これまでの利上げの遅行効果を見極めるため金利据え置きを支持するメンバーがいる一方、物価の上振れリスクを理由に引き締めの維持または加速を主張する向きもあった。委員からは中東情勢の緊張が景気の重しになっているとの指摘がある一方、AI関連需要の堅調さや国内景気の緩やかな回復が下支え要因として挙げられた。
一方、日本は6月に17カ月ぶりの経常収支赤字となった。財務省データによると赤字幅は923億円(5億8451万ドル)で、市場予想(中央値)の1兆5100億円の黒字を大きく下回り、前年同月の1兆2800億円の黒字から急変した。ドルは、米・イラン衝突やホルムズ海峡を巡る圧力を背景とするリスク回避の強まりに支えられた。オマーン仲介の協議は進展していると伝えられた。政策面では、TDセキュリティーズがCPIについてコアが前月比+0.20%、総合が同+0.15%と予想。Fed MusalemのFXS Speechtrackerスコアはベースライン7.0に対し7.4、FXS Fed Sentiment Indexは138.69で横ばいだった。インフレ期待は2%目標と整合的とされ、コアインフレは2.5〜3%と評価された。
USD/JPYの見通しとボラティリティ
当面158.20円近辺で推移するUSD/JPYは、ボラティリティ上昇に備えるべきだと提案する。円は、6月の経常収支が923億円の想定外の赤字となり、前年の1兆2800億円の黒字から大きく反転したことで圧力を受けている。国際収支の予想外の変化に加え、日銀内の見解の深い分裂が、短期的に円の戻り余地を限定している。
同時に、米ドルはホルムズ海峡を巡る地政学リスクとFRB当局者のタカ派的トーンで底堅いとみる。過去には中東紛争が激化した局面で、安全資産需要によりドル指数が2%超上昇した例がある。こうした上昇モメンタムを取り込む手段として、短期のUSDコールオプションの買いを検討することを推奨する。
主要リスクと取引戦略
ただし、今後発表される米CPIを注視する必要がある。コア前月比+0.20%程度という小幅な伸びの予想は、結果次第で利上げ観測を急速に後退させ得る。インフレが予想を下回る弱い内容となれば、米国債利回りが低下し、USD/JPYは高値圏から下押しされる可能性が高い。このリスク管理として、157.00円のサポート直下にバリアを設定したノックアウト・オプションの活用を提案する。
Fed Sentiment Indexが引き締め的水準の138.69を維持していることから、「高金利長期化」バイアスはなお健在だ。日米の金融政策の方向性の違いは、円を調達通貨とするキャリートレードの採算性を引き続き高めている。利回り格差の獲得と、突然の規制変更などへの耐性を両立する手段として、短期のJPYプットオプションの売りが最も有効だと考える。
今すぐ取引を始めましょう — VT Marketsのリアル口座を開設するにはこちらをクリックしてください。