ユーロは金曜日、対米ドルで下落した。木曜日の急落後にドルのショートカバーが入り、EUR/USDは1.1500を再び下回った。ユーロ/ドルは1.1488前後で推移し、前日に付けた6週間ぶり高値1.1537から水準を切り下げた。中東での地政学的緊張と、米連邦準備制度理事会(FRB)のタカ派見通しがドルを下支えし、米ドル指数(DXY)は約100.34と、当日0.37%上昇した。市場は金曜日後半に発表予定のミシガン大学消費者信頼感指数(確報)とインフレ期待の最終値に注目している。
FRBは水曜日、政策金利を3.50%~3.75%に据え置いた一方、3人の政策担当者が直ちに25bp(ベーシスポイント)の利上げを主張して反対票を投じた。CME FedWatchツールによる織り込みでは、9月に25bp利上げが実施される確率は66%とされ、原油高はインフレリスク要因と見なされている。ユーロ圏では、7月のHICP(消費者物価指数、速報値)の前年比上昇率が2.9%となり、市場予想通りで6月の2.8%から小幅に加速した。コアインフレ率も2.4%から2.5%に上昇した。ソシエテ・ジェネラルは、これらのデータはECBが6月時点で示した「2026年7-9月期(3Q26)の前年比2.5%」という見通し、ならびに堅調な2026年4-6月期(2Q26)のGDP実績と整合的だと述べた。
FXと貴金属におけるボラティリティ機会
FRBと欧州中央銀行(ECB)がともに9月の利上げの可能性を示唆するなか、デリバティブ取引参加者はEUR/USDでボラティリティ上昇に備えるべきだ。足元で1.1488近辺で推移し、下押し圧力がかかる状況では、EUR/USDの短期プットオプションは、目先のドル高局面を収益機会として捉え得る。過去データでは、主要中銀が同時に引き締め局面となる期間、通貨ボラティリティが最大20%程度上振れすることが多く、ストラドルなどボラティリティ買い戦略の妙味が高い。
FRB高官のタカ派発言に加え、9月利上げ確率が66%と見込まれる中、金(ゴールド)は下方修正(下落調整)に対して脆弱だと考える。金利上昇は利息を生まない資産を保有する機会費用を高め、金融引き締め局面では歴史的に金価格の重しとなってきた。インフレリスクが上振れ方向に傾いたままである限り、マクロ環境による下押し圧力へのヘッジとして、金先物に対するプットオプションの購入を検討すべきだ。
戦略的手段としての金利先物
米国とユーロ圏の間で変化する期待値を捉えるため、短期金利先物にも注目することを推奨する。ユーロ圏のコアインフレが2.5%に上昇し、FRBでも3人の政策担当者が即時利上げを求めていることから、市場の織り込みと中銀の行動のギャップは拡大している。金利先物でのポジショニングは、注目度の高い9月の政策会合を前に、収益機会を確保する一助となり得る。
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