イングランド銀行(BOE)は「スーパー・サーズデー」にあたる今回の会合で、政策金利(バンクレート)を3.75%に5会合連続で据え置く見通し。政策声明、金融政策報告書(Monetary Policy Report)、議事要旨はGMT11:00(日本時間20:00)に公表され、その後GMT11:30(日本時間20:30)からアンドリュー・ベイリー総裁が会見する。市場はMPC(金融政策委員会)の票割れに注目しており、前回同様7対2が想定されるほか、7月に原油価格が反発したことを受けてインフレおよび成長見通しが更新されるかが焦点となる。直近の指標では、6月CPIは前年同月比2.6%と、5月の2.8%から低下し、市場予想の2.7%も下回った。失業率は5月までの3カ月で4.9%と、予想の5%に対して横ばい。一方、賞与込み平均賃金は4.3%と、予想の4.5%を下回り伸びが鈍化した。ロイター調査では70人中58人が2026年まで政策金利は3.75%に据え置かれると見ている一方、スワップ市場のカーブは今後12カ月で75bpの引き締め(4.50%まで)を織り込んでいる。
GBP/USDは1.3300近辺と4週間ぶり安値圏で推移。声明が「据え置き継続」を強く示唆する内容なら1.3250が意識されやすく、よりタカ派寄りのシグナルが出れば1.3500に視線が移る可能性がある。テクニカル面では、50日・21日・100日・200日単純移動平均線(SMA)が1.3360~1.3400に集中する中で同水準を下回り、RSIは43近辺。上値抵抗は1.3362および1.3373、下値支持は1.3250、その下は6月24日安値の1.3140。
スーパー・サーズデーのボラティリティに備えるデリバティブ戦略
デリバティブ取引参加者には、BOEの次回「スーパー・サーズデー」を前に、ポンドおよび金利市場のボラティリティ上昇を見込んだポジショニングを推奨する。スワップ市場は今後1年で75bpの利上げを織り込む一方、エコノミストの大勢は政策金利が3.75%で横ばいとみており、SONIA(Sterling Overnight Index Average)先物には価格のゆがみを突く機会がある。こうした乖離を活用するため、短期のSONIAオプション取引での対応を検討したい。MPCがハト派的な据え置きを示せば、イールドカーブの急速な再評価(リプライシング)が起きる可能性が高い。
GBP/USDのブレイクアウト局面に向けたFXオプション戦略
FXオプション市場では、GBP/USDが足元の1.3300近辺から方向感を伴って離れる局面に備え、短期ストラドル(同一満期のコールとプットを同時購入)で変動拡大を取りに行く戦略を提案する。1カ月物GBP/USDオプションのインプライド・ボラティリティは、スーパー・サーズデー前に歴史的に上振れしやすく、現状のプレミアム水準は相対的に妙味がある。中銀がブレント原油の再上昇(100ドル水準回復)を強く意識した場合、タカ派方向へのシフトが短期間で進み、1.3500の心理的抵抗線に向けて通貨ペアを押し上げる可能性がある。
一方で、GBP/USDは主要な50日線・200日線を下回って推移しており、テクニカルには弱さが残る。このため、ポンドのロング・エクスポージャーはアウト・オブ・ザ・マネーのプットでヘッジすることが望ましい。7対2で据え置きが継続され、さらに新バーンハム政権下で慎重な成長見通しが示されれば、ポンドは1.3250のサポートへ下押しされる公算が大きい。ベア・プット・スプレッドを用いれば、下落局面の収益機会を狙いつつ、初期プレミアム負担を厳格に抑制できる。
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