TDセキュリティーズは、カナダ消費者物価指数(CPI)の弱い結果を受けてUSD/CADが上昇しており、依然として金利見通しの乖離が同通貨ペアを主導していると述べた。同行は先週金曜日にUSD/CADのロング・プット・スプレッドで利益確定を行ったことに言及しつつ、広範な米ドル高が、持続的な下落を抑制し得る要因だと指摘した。
同行ストラテジストはUSD/CADが高値圏にとどまると見ており、1.40を下回る局面でのUSD/CADの下押しは限定的になり得ると主張する。理由として、米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げに踏み切るハードルは、カナダ銀行(BoC)より低い点を挙げた。また、追加的な世界的供給ショックを受けた原油高は、カナダドルをクロスでは支え得るものの、対米ドルでは支援材料になりにくいとも付け加えた。TDの予想では、USD/CADは2026年下期(H2)を通じて概ね1.39近辺を維持する見通し。
USD/CADのデリバティブ取引戦略
デリバティブ取引では、コール・スプレッドの購入や、1.38を下回る水準でのアウト・オブ・ザ・マネー(OTM)プット売りといった、USD/CADの上昇に備える戦略に注目することを推奨する。カナダのインフレ率は足元で2.1%へ鈍化した一方、米国のCPIは2.9%と高止まりしており、金利見通しの乖離は拡大している。このギャップにより、FRBに比べてBoCの方が政策緩和の余地が大きく、米ドルは構造的に底堅さを保つとみられる。
クロス通貨取引と過去の利回り格差の傾向
世界的な原油供給ショックによりブレント原油は1バレル当たり82ドル近辺まで持ち直しているが、このエネルギー面の追い風は、米ドル高に対抗してカナダドルを押し上げる材料にはなりにくい。むしろ、EUR/CADやGBP/CADのショートなど、クロス通貨でのカナダドル・ロングを提案する。これにより、支配的な米金利優位と正面からぶつかることなく、原油高の恩恵を取り込める。
過去の傾向を振り返ると、米国とカナダの2年国債利回り格差が70bpを超えて拡大する局面では、USD/CADは1.40を明確に割り込みにくい。今後数週間は1.39近辺での推移を見込み、短期のボラティリティを狙う取引の妙味が高い。アイアン・コンドルなど、レンジ相場を前提とした狭い範囲のオプション戦略を構築することで、この持ち合いから収益機会を狙える。
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