USD/CHFは月曜のアジア時間に0.8070近辺で推移し、スイスの6月貿易収支の発表を控えてフランが下支えされるなかでも、2日続伸となった。スイス国立銀行(SNB)は中期的なインフレ見通しが概ね不変との認識を示した一方、議事要旨では地政学的緊張の高まりを受けた短期的なインフレ上振れリスクに対し、より慎重な姿勢が示唆された。SNBはまた、通貨の過度な上昇を防ぎ、物価安定を確保するため、必要に応じて為替市場に介入する用意があると改めて強調した。
相場の地合いは、米国が9夜連続の攻撃を実施したことなどで米・イラン間の対立が悪化するなかでも、米ドルが軟化したことに左右された。イラン当局者が停戦は事実上崩壊したと述べたことで、中東の主要海上交通路を通じた供給網の混乱リスクが意識されている。市場は次回FOMCで政策金利が据え置かれると見ているが、CME FedWatchでは9月利上げ確率が61.4%と織り込まれている。加えて、FRBコミュニケーション指標も強含みとなり、FXSのSpeechtrackerにおけるハマックのスコアは7.2/10(過去平均6.6/10)に上昇、FXS Fed Sentiment Indexは2.06ポイント上昇して128.64となった。
スイスフランのボラティリティと貿易収支のダイナミクス
スイスの貿易収支発表を前に、米ドルに対してフランが強含み、重要水準である0.8070近辺で取引されている点を注視している。中東における地政学的摩擦やエネルギー回廊の寸断懸念を背景に、安全資産需要がフランの高い変動性を維持すると見込まれる。SNBが通貨の急激な上昇に対して介入姿勢を示していることも踏まえ、デリバティブ市場参加者は突発的な値動きに備える必要がある。
こうした環境下では、方向性を断定せず急変動を捉える手段として、USD/CHFのオプション・ストラドルや短期ボラティリティ戦略の活用を提案する。過去データでは、スイスの貿易黒字は上振れサプライズとなりやすく、直近では月次平均で40億スイスフラン超の黒字が続いており、発表直後のフラン買いを誘発する局面が多い。加えて、ユーロ圏の経済指標にも注意が必要で、ユーロとスイスフランの相関は歴史的に90%を上回る水準で推移している。
FRB見通しとドル戦略
一方、相手通貨である米ドルは、タカ派寄りのFRB発言が増えていることを背景に下値支持を得つつある。次回会合では据え置きが想定されるものの、先物市場は9月の利上げ確率を61.4%織り込む。今後の米インフレ指標が予想を上回る状況が続く場合には、デリバティブ取引ではタカ派シフトに備えたヘッジとして、ドルのコールオプション活用を推奨する。
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