USD/JPYは月曜日のアジア時間、日本の祝日で流動性が薄い中、小幅な上下を繰り返すレンジ取引となり、162.00円台半ばをわずかに下回る水準で推移した。7月上旬に付けた約40年ぶり高値圏に接近した状態を維持したものの、当局による円買い支援観測が上値追いを抑制した。片山さつき財務相は金曜日、「必要ならいつでも断固たる措置を講じる」と述べ、日米金利差の大きさがキャリートレードを下支えする一方で、為替介入リスクが引き続き意識されている。
地政学要因も相場の方向性に影響した。日本は原油の9割超を中東に依存しており、米国とイランの緊張やホルムズ海峡での輸送混乱の可能性がリスクプレミアムを押し上げた。米軍はイランに対する攻撃を9夜連続で実施したと発表し、地域同盟国は日曜日に新たな攻撃の波があったと報告した。こうした環境は、安全資産需要を通じてドルを支えるとともに、原油高がインフレ圧力を再燃させ得るとの警戒からFRBのタカ派姿勢への見方を強めた。CMEグループのFedWatchツールによれば、市場は2026年に少なくとも1回の米利上げを依然として織り込んでいる。別途、円の中長期ドライバーとしては、2013〜2024年の超緩和政策の後における日銀の政策変更、および米10年債利回りと日本国債利回りのスプレッドが乖離縮小に向かう中での動向が挙げられる。
介入リスクとトレーディング戦略
USD/JPYが162.00円手前、約40年ぶり高値圏で推移している局面では、デリバティブ取引は極めて慎重に臨むべきだ。日本当局は歴史的に自国通貨防衛のために介入に踏み切ってきており、過去の介入局面では過去最大の9.8兆円(約620億ドル)を投じた例もある。したがって、政府行動をきっかけとする急落に備え、ロングポジションにはタイトなストップロスを設定することを提案する。
金利差と地政学的追い風
一方で、FRBと日銀の大きな金利差は、当面この通貨ペアを下支えし続けるとみる。米国の政策金利が日本のゼロ近傍の金利を大きく上回る状況では、マクロ系トレーダーにとってキャリートレードの収益機会は非常に大きい。この恒常的な利回り格差を踏まえると、介入で下押しした場合でも下落は一時的にとどまりやすく、押し目買いの好機になり得ると予想する。
さらに、日本経済にとって中東の地政学リスク(原油調達の9割超を同地域に依存)も織り込む必要がある。供給懸念に伴う原油高は世界的なインフレを再燃させ、FRBに高金利維持を迫る可能性がある。介入リスクと強いファンダメンタルズ要因が併存する高ボラティリティ局面に対処するため、デリバティブ取引ではロングのコールオプションにプロテクティブ・プットを組み合わせる戦略を推奨する。
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