NZD/USDは3日続落となり、月曜のアジア時間には0.5840近辺で推移した。ニュージーランドドル(NZドル)は、中国人民銀行(PBOC)がローンプライムレート(LPR)を据え置き、1年物LPRを3.00%、5年物を3.50%に維持したことを受け、上値の重い展開が続いた。ニュージーランドの貿易黒字も、6月は前年のNZD0.16bnからNZD0.02bnへ縮小し、市場予想(NZD0.25bn)を下回った。輸入の伸びが輸出増を上回ったことが背景にある。
輸出は前年比24.8%増のNZD8.09bnと、5月の下方改定後の15.1%増から伸びが加速した一方、輸入は27.8%増のNZD8.07bnと、前回の25.9%増に続き大幅増となった。さらに、米ドルは米・イラン間の敵対行為激化や中東の原油フローへの懸念に伴う安全資産需要に支えられ、同ペアの重しとなった。米国はイランの標的に対し9夜連続の攻撃を実施し、イラン当局者は停戦は事実上破棄されたとの見解を示した。
NZD/USDに弱気のテクニカル・ファンダメンタル要因
当社は、NZD/USDが0.5840近辺で推移する今後数週間、デリバティブ取引では同ペアのショート、もしくはプットオプションの購入を検討するよう提案する。NZドルには強い下押し圧力がかかっており、2026年7月20日時点で3日連続の下落となっている。過去の経験則では、NZD/USDが重要サポートである0.5900を割り込むと、0.5750近辺の一段安を試しやすい。これは世界的な貿易減速局面で類似の動きが観測されたパターンでもある。
弱気見通しを補強しているのが、PBOCが主要金利を据え置き、短期的な景気下支え策への期待を後退させた点だ。中国はニュージーランドの総輸出のおよそ30%を吸収しているため、中国経済の停滞はNZドルに直接的な逆風となる。中国の1年物LPRが3.00%に据え置かれるなか、輸出依存度の高いニュージーランド経済には引き続き下振れ圧力がかかると見込む。
貿易収支の弱さと地政学リスクが米ドルを下支え
ニュージーランドの国内統計もショート戦略を支持する。6月の貿易黒字がNZD0.02bnに縮小したことは、予想されていたNZD0.25bnの黒字を大きく下回る結果であり、27.8%増と急増した高額輸入が貿易収支を圧迫していることを示している。こうした貿易面での弱含みは、優位な米ドルに対してNZドルを押し下げる要因になりやすいと考える。
同時に、米・イラン間の軍事衝突が拡大するなかで、安全資産として米ドルが強含む展開を想定する。米国が9夜連続の空爆を実施する状況では、世界のエネルギー供給がリスクに晒され、投資家の資金は安全資産である米ドルへ向かいやすい。トレーダーは、このボラティリティを活用し、権利行使価格を0.5700近辺に設定したNZD/USDのプットオプションを購入することで、地政学不安の高まりを収益機会につなげられる可能性がある。
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