米ドルは水曜日、日本円に対して4日続伸した。中東での敵対行為再燃が追い風となった。週前半にホルムズ海峡周辺で船舶がテヘランによる攻撃を受けたとされることへの報復として米国が新たな対イラン攻撃に踏み切ったことがリスクセンチメントを悪化させ、安全資産とされるドルの需要を下支えした。それでもUSD/JPYは先週高値の上抜けに苦戦し、162.40付近で上値を抑えられた後、162.26で取引されている。
円は日銀の浅田敏郎金融政策委員が、利上げ支持には需要主導のインフレの証拠が必要だと述べたことでも圧力を受けた。テクニカル面では、強気勢は月曜日高値の162.40近辺で退けられ、RSI(14)は買われ過ぎ水準から中立方向へ低下、MACDは小幅ながらプラス圏を維持した。上値抵抗は6月6日高値の162.41に位置し、これが40年ぶりの高値圏である162.85、続いて162.84への上伸を阻んでいる。下値支持は161.70近辺、さらに下では先週下支えとなった160.50が意識される。
USD/JPY上昇の要因と金融政策の分岐
地政学リスクによるドル高と、日銀の慎重姿勢を背景に、USD/JPYには引き続き上昇圧力がかかるとみられる。FRBが引き締め姿勢を維持する一方、日銀はハト派的であるという中央銀行スタンスの明確な違いが主因だ。デリバティブ投資家は、このトレンドが今後数週間続くことを前提にポジション構築を検討したい。
この見方を補強する材料として、2026年6月の米消費者物価指数(CPI)は前年比3.5%と、市場予想の3.4%を小幅に上回り、FRBをタカ派寄りにとどめる内容となった。対照的に、日本の2026年1-3月期GDP確報値は-0.2%へ下方改定され、ハト派的な日銀メンバーに追加利上げを先送りする根拠を与えた。金利差の拡大は、円よりもドル保有の妙味を高めている。
デリバティブ戦略とリスク要因
強い上昇モメンタムを踏まえ、目先のレジスタンスである162.40を上回る行使価格のコールオプション買いを検討している。162.85の数十年ぶり高値圏への上昇は、現実味を増しつつある。こうしたコールは、相場が直近高値を上抜けた場合に収益機会を得やすい。
より保守的なアプローチとしては、アウト・オブ・ザ・マネーのプットオプション売りも選択肢となる。161.70または160.50の重要サポートを下回る行使価格でプットを売ることでプレミアムを受け取れる。この戦略は、今後数週間に急落が起きない限り収益化しやすい。
ただし、日本当局による介入リスクには注意が必要だ。財務省は過去、2024年4月・5月に160円超で急変動した局面のように、円支援のために介入に踏み切ってきた経緯がある。したがって、政府が不意に介入した場合の損益を限定する観点から、ブル・コール・スプレッドのように利益と損失の双方を上限設定できる戦略でリスク管理を行うことが有効となり得る。
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