ドイツの5月の製造業受注は前月比1.9%増となり、市場予想(同1.2%増)を上回った。予想以上の結果は、期間中のドイツ製造業に対する需要がより底堅かったことを示唆する。
ドイツ経済の底堅さと欧州資産への影響
5月のドイツ製造業受注が市場予想を上回ったことは、欧州最大の経済であるドイツの基調的な底堅さを示している。鉱工業生産が0.5%減と落ち込み、低調だった第1四半期を経た後だけに、本指標は第3四半期に向けた早期のポジティブサインとなる。今後数週間において、欧州資産に対する弱気ポジションを見直す材料になり得るとみる。
本レポートは、19,500近辺で狭いレンジ推移が続くドイツDAX指数を下支えする公算が大きい。今回のポジティブサプライズが上放れの起爆剤になり得ると考える。このため、上昇モメンタムを取り込むべく、9月満期のDAXコールオプションの購入を検討している。
ユーロ高、ECB政策、ボラティリティ見通し
本データはユーロにも追い風となる。景気・産業の底堅さが意識されれば、欧州中央銀行(ECB)が追加利下げに慎重姿勢を強め、利下げペースを急がない可能性があるためだ。市場では現時点で、12月までに追加利下げが実施される確率を60%程度と織り込んでいるが、こうした産業の強さが継続すれば、この確率は低下し得る。これを踏まえ、EUR/USDのロングを積み増し、先物を用いて、年初に意識された1.1050のレジスタンス水準への上昇を狙う。
欧州株のボラティリティは、VSTOXX指数で足元13.5まで低下しており、市場の不安感が後退していることを示す。今回の好材料は短期的にボラティリティを抑制する方向に働きやすいとみる。景気見通しが改善しつつある局面では、主要なドイツ工業株のアウト・オブ・ザ・マネー(OTM)プットを売却し、プレミアム収入を得る戦略が有効と判断する。
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