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豪ドル/米ドルは0.6900近辺で推移、豪貿易赤字が重し 米雇用統計待ち

by VT Markets
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Jul 2, 2026

AUD/USDは木曜アジア時間、前日の小幅安の後に0.6900近辺へ小幅に上昇した。豪国内の貿易統計を受け、豪ドルが下支えされた格好だ。市場の関心は同日後半に発表される6月の米非農業部門雇用者数(NFP)へ移っており、短期的なドルの方向性を占う重要な試金石となる。

豪州の5月貿易収支は前月比で30億1,800万豪ドルの赤字となり、前回の13億8,300万豪ドルの黒字(従来17億9,100万豪ドルから下方改定)から赤字へ転落した。市場予想は22億豪ドルの黒字だった。輸出は前月比6.9%減(前回は7.2%増)となり、輸入は2.6%増と、4月の上方改定後の0.2%増(従来0.8%増から下方)に続いて増加した。米ドルは、米連邦準備制度理事会(FRB)議長のケビン・ウォーシュ氏が7月について明確な指針を示さず、2%のインフレ目標を改めて強調したことを受けて落ち着きを取り戻した。一方で同氏は、十分な周知を行った上での保有債券(バランスシート)縮小を志向する姿勢にも言及した。加えて、カタールが米・イラン協議で「前向きな進展」を示したと述べ、米副大統領のJD・バンス氏もドーハでの協議が順調だと発言、核協議が近く見込まれるとされる中で、リスクセンチメントは改善した。

豪州と米国の経済指標が相場環境を形成

AUD/USDは0.6900近辺で狭いレンジにとどまっており、豪州景気の弱さと米ドル安が綱引きになっている状況を映している。米雇用統計のような重要指標を前に、こうした方向感の乏しさは典型的だ。市場は、膠着を打ち破る明確な材料を待っている。

5月の豪貿易収支が30億1,800万豪ドルの赤字となったことは豪ドルにとって大きな逆風で、とりわけ輸出が前月比6.9%減と急落した点が重い。こうした弱い統計に加え、先週発表された豪州の四半期CPIが3.5%へ鈍化したことも踏まえると、豪準備銀行(RBA)が追加利上げを検討する理由は乏しい。基調的な弱さが残る以上、豪ドルの上昇は持続しにくい可能性がある。

一方、FRBの最近の発言がタカ派色を弱めたと受け止められ、米ドルの妙味は薄れている。CME FedWatchツールが示す市場の織り込みでは、7月会合での利上げ確率は40%程度まで低下し、2週間前の65%超から大きく下がった。この期待の変化が、足元でドルの上値余地を抑えている。

米・イラン外交協議に関する楽観的な報道を背景にリスク選好が改善していることも、ドルの軟化要因だ。地政学的緊張の後退は、伝統的に安全資産としての米ドル需要を減らす。こうした環境は豪ドルのようなリスクセンシティブ通貨に追い風となりやすい。

重要な米雇用指標を控えた市場のポジショニング

当面の最大の焦点は、後ほど発表される6月の米NFPだ。市場コンセンサスは約19.5万人増で、前月までからやや減速が見込まれている。結果が大幅に上振れればFRBの利上げ観測が再燃してドル高要因となり、弱い結果ならタカ派後退の見方を補強してドルの重しとなる可能性が高い。

雇用統計は結果次第の「二者択一」のリスクが大きいことから、最も合理的なのはボラティリティを買う戦略だと考える。具体的には短期のAUD/USDストラドルを購入し、コールとプットを同時に買うことで、発表後にどちらの方向へ大きく動いても値動きから収益機会を狙う。方向性の当てにいかずに大きな変動に備えられる点が特徴だ。

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