ユーロ圏のコア調和消費者物価指数(HICP)は6月に前月比0.2%上昇し、前回の0.3%から伸びが鈍化した。この動きは、直近1カ月の基調的な物価上昇ペースが減速していることを示唆する。
コアHICPは変動の大きい品目を除外しており、域内のインフレ圧力を測るシグナルとして注目されている。6月の前月比0.2%上昇により、コアインフレは月次ベースでプラスを維持したものの、前月の0.3%増と比べ勢いは弱まった。
ECBの政策と金利市場への示唆
6月のユーロ圏コアインフレ率が0.2%へ低下したことは、重要なハト派シグナルである。このデータは、欧州中央銀行(ECB)のインフレとの闘いが終盤に近づいているとの当社見方を補強し、追加緩和を正当化する材料となる。市場では今後の利下げ織り込みがより積極化するとみている。
このため、今後数週間は金利デリバティブが特に注目される。ECBが先月25bpの利下げを実施した後、今回のデータは9月会合での追加利下げの根拠を強める。当社は、金利見通しの低下(利下げ観測)で価値が上昇しやすいEURIBOR連動の先物契約に着目し、これを通じてポジション構築を進めている。
ECBがよりハト派に傾けば、ユーロには下押し圧力がかかりやすい。歴史的に、金利差がFRBに有利な形で縮小すると、ユーロは対米ドルで弱含む傾向がある。この想定される為替変動から収益機会を得る手段として、EUR/USDのプット・オプションを検討している。
株式とボラティリティの見通し
この環境は一般に欧州株にとって追い風となる。金利低下は企業の借入コストを押し下げるためだ。当社は、株価指数デリバティブに強気となる理由とみる。ユーロ・ストックス50は年初来で既に9%上昇しているが、インフレ鈍化が夏場にかけて一段高の触媒となり得る。
最後に、今回のインフレ指標は市場における主要な不確実性を一つ低減する。ECBの政策経路がより予見可能になれば、市場が織り込むボラティリティは低下しやすい。当社は、VSTOXXボラティリティ指数に連動するデリバティブの売りに機会があるとみており、同指数は現在の15という水準から下方にドリフトしやすいと考える。
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