米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、S&P500先物における非商業部門のネットポジションは中立方向へ一段と接近し、前回の-19.4万枚から-3.54万枚へと増加した。今回の変化によりネットショート姿勢は15.86万枚縮小しており、報告期間中にポジショニングが大きく転換したことを示している。
増加後もバランスはネットショートのままで、非商業部門はネットベースでなお-3.54万枚を保有している。ただし最新統計は、従来の-19.4万枚と比べてショートエクスポージャーの大幅な巻き戻し(ショートカバー)が進んだことを示唆する。
投機筋センチメントが急速に転換
S&P500を巡る投機筋センチメントには顕著な変化が見られる。ネットショートは-19.4万枚から-3.54万枚へと急減しており、大口トレーダーが市場下落に賭けたポジションを急速に手仕舞っていることを示す。
このポジション変化は、タカ派的な米連邦準備制度理事会(FRB)観測を和らげる最近の経済指標とも整合的だ。例えば、2026年5月の最新CPIはインフレ率が2.9%へ鈍化し、金融政策転換への思惑を強めた。フェデラルファンド(FF)先物では、9月までに利下げが実施される確率が70%超と織り込まれている。
市場への示唆と戦略面の考慮
このショートポジション解消を踏まえると、単純な弱気戦略は再考が必要だろう。上昇余地を取り込むためのコール・スプレッドの購入や、アウト・オブ・ザ・マネー(OTM)プットの売りでプレミアムを獲得する戦略を検討するのも一案だ。大規模なショートカバーは、市場から主要な売り圧力の源泉を取り除く。
歴史的に、ネットショートの劇的な縮小は、2022年の底打ち局面で見られたように、その後の相場反発に先行することが多い。弱気センチメントがここまで「洗い流される」と、上方向への強いテクニカル環境が形成されやすい。足元では、市場に下値の「床」が形成されつつある可能性がある。
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