日本に関するCFTCデータによると、円のノンコマーシャル(非商業)部門のネットポジションは▲14万6,100枚となり、前回の▲15万100枚から改善した。最新の数値は、前回レポートと比べてネットショート(売り越し)ポジションが縮小したことを示している。
▲15万100枚から▲14万6,100枚への変化は、週次ベースでの円ショートエクスポージャーの減少を意味する。この系列は、CFTCが公表する建玉明細(Commitments of Traders)に基づき、投機筋のポジション動向を追跡している。
投機ポジションと変化する市場ダイナミクス
円のネットショートは▲15万100枚から▲14万6,100枚へと小幅に縮小している。大きなトレンド転換とまでは言えないが、極端な弱気がいくらか後退している兆候といえる。通貨ペアのバリュエーションが相応に行き過ぎた局面で、円ショートを利益確定する動きが出始めている可能性がある。
背景には、金利差を巡るストーリーが単純ではなくなってきたことがある。米国では、2026年5月の米CPIが市場予想を上回る前年比3.1%となったことを受け、フェデラル・ファンド(FF)金利が高水準で据え置かれている。一方、日本銀行はより強気なメッセージを発しており、第3四半期末までに追加の小幅利上げを実施する可能性を示唆している。これにより、従来型のキャリートレードが「一方向の賭け」ではなくなりつつある。
リスク、ヘッジ戦略、政策の注視点
それでも、巨額のショートポジションは依然として市場にとって大きなリスク要因だ。過去には、混み合った取引が急速に巻き戻る例があり、1998年10月のドル/円の急反転が象徴的だ。現在の投機ポジションは当時の歴史的水準には達していないものの、材料次第では急激な調整を引き起こし得る規模にある。
このため、円の急激な上昇(円高)に備えることが妥当だと考える。満期30〜60日のドル/円のアウト・オブ・ザ・マネー(OTM)プットを低コストで購入することは、このリスクをヘッジする有効な手段となる。この戦略は、基本シナリオを維持しつつ、急落局面に備える「保険」を持つ形になる。
また、日本の財務省の発言を注視する必要がある。口先介入の強化はショートカバーを加速させ得るためだ。ドル/円が170円水準に達することは当局にとって重要な心理的節目とみられる。この水準を上回る取引が定着すれば、より強い対応を誘発する可能性がある。
今すぐ取引を始めましょう — VT Marketsのリアル口座を開設するにはこちらをクリックしてください。