USD/CADは2日続落し、金曜日のアジア時間は1.4200近辺で推移した。商品通貨であるカナダドル(CAD)は、原油高の進行が追い風となった。原油は、オマーン近海で貨物船が飛翔体による攻撃を受けた疑いが浮上し、ホルムズ海峡での国連による避難活動が妨げられ、世界のエネルギー供給を巡る懸念が再燃したことを背景に上昇した。
事態は木曜日の引け後に一段と緊迫した。米当局者2人が、船舶が海峡を航行中にイラン部隊が発砲したと述べたほか、イラン当局は、指定されたホルムズ航路外で運航する船舶の安全はもはや保証されないと警告した。それでもUSD/CADの下落は限定的だった。米ドルは、米連邦準備制度理事会(FRB)の引き締め強化観測に支えられたためだ。CMEのFedWatchでは、9月15〜16日のFOMCで利上げが行われる確率は63.4%と示されている。インフレ指標もドルを下支えし、5月のPCEデフレーターは前年比4.1%と4月の3.3%から加速。コアPCEも3.3%から3.4%に上昇した。
ドルを動かす二つの要因:原油とFRB政策
2026年6月26日時点で、USD/CADは1.4200近辺で綱引き状態にあるとみられる。カナダドルは、ホルムズ海峡での新たな地政学リスクを受けて原油価格が急伸していることから押し上げられている。一方で、米市場では9月のFRB利上げ観測が強まり、米ドル高がこれに対抗している。
カナダドルを支える材料は大きい。オマーン近海での海運攻撃を受け、WTI原油は足元で1バレル=95ドルを上回って推移している。さらに先週のEIA(米エネルギー情報局)統計では、米原油在庫が市場予想以上に減少し、原油強気の見方を補強した。主要な原油輸出国であるカナダにとって、これはCADに強いファンダメンタルズ面の下支えとなる。
市場見通し:不確実性のなかボラティリティ優位
一方で、米国のインフレが根強く、最新のコアPCEが3.4%と高止まりしていることから、米ドル高要因も積み上がっている。先物市場が示す9月利上げ確率63.4%は、FRBが行動を迫られるとの確信を反映する。次の焦点は、7月の雇用統計であり、タカ派見通しが確認されるか、あるいは修正を迫られるかが注目される。
こうしたファンダメンタルズの対立により、方向性の予測は難しく、想定されるボラティリティ上昇そのものを取引するのが有効と考えられる。USD/CADの1カ月インプライド・ボラティリティはすでに3カ月ぶりの高水準へ上昇しており、オプション市場が大きな値動えに備えていることを示す。今後数週間で上下いずれにもブレイクする可能性に備える手段として、ストラドルやストラングルの購入など、ロング・ボラティリティ戦略が有効なポジショニングになり得る。
今すぐ取引を始めましょう — VT Marketsのリアル口座を開設するにはこちらをクリックしてください。