USD/CADはじり高基調を続けており、米加金利差の拡大が相場を押し上げるなか、カナダドル(CAD)は5月初旬以降、ほぼ直線的に下落している。通貨ペアは5月1日に1.3550で直近高値を付けた後、この水準以降の取引日の約80%でCADが下落した。もっとも、CADは広範な米ドル高の局面でも主要通貨の中では相対的に底堅い通貨の一つと評されてきた。
目先のテクニカル環境は「中立から強気」と位置付けられる。1.41台上限を上抜ければ1.43〜1.45への上昇余地が開けるとの見方がある一方、モメンタム指標は過熱気味だ。日次RSIは88.4と、少なくとも過去20年で例のない水準に達している。極端な買われ過ぎシグナルは、いったん調整に入れば下げ幅が大きくなり得ることを示唆する。
金利差とテクニカル要因
USD/CADの上昇基調は継続しており、5月初旬以降はほぼ一直線の上昇となっている。主因は米国とカナダの金利差拡大で、両中銀の見通しの違いを反映している。直近データでは、米2年国債利回りがカナダの同年限を0.85%上回っており、資金が米ドルへ引き寄せられている。
トレンドが明確に上向きであることを踏まえ、USD/CADの上昇に参加する手段としてコールオプションの買いは分かりやすい選択肢だと考える。1.41近辺の上抜けは、今後数週間で1.43〜1.45レンジへの上伸を視野に入れさせる。オプションを用いればリスクを限定でき、ここまで相場が延びた局面では重要となる。
買われ過ぎリスクと戦略的ポジショニング
ただし、足元のラリーは極端な買われ過ぎであり、日次RSIが88.4と少なくとも20年ぶりの水準に達している点には注意が必要だ。急速かつ意味のある調整が起きる可能性が高いことを示唆する。このため、既存のロング・エクスポージャーのヘッジ、あるいは急反転に備えたポジションとして、プットオプションの購入も検討している。
よりバランスの取れた戦略としては、ブル・コール・スプレッドの活用が挙げられる。上昇余地を取りに行きつつ、ポジション構築の初期コストを抑えられるためだ。この手法は、ラリーが天井圏に近づいている可能性を織り込みながら、1.43方向への上昇を狙える。2016年初にも同様のRSI水準が観測され、その後数カ月にわたり大きな調整となった。
最終的には、現在のトレンドの土台である米加金利差の変化を注視する。カナダ銀行(BoC)が利下げに慎重になる兆候、あるいは米連邦準備制度理事会(FRB)が政策スタンスを軟化させる兆しが出れば、調整の引き金となり得る。市場は米加の金融政策の「乖離」を相当に織り込んでおり、この水準では割高感が強い。
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