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スタンダード・チャータードは、ブラジル中銀(BCB)が第3四半期に政策金利(Selic)の引き下げを一時停止し、2026年後半に緩和を再開すると予想している

by VT Markets
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Jun 25, 2026

スタンダード・チャータードのダン・パン氏は、インフレ動向が引き続き難しいことから、ブラジル中央銀行(BCB)が緩和サイクルのペースを落とすと予想している。政策金利セリックは第3四半期に据え置き、その後、2026年第4四半期に利下げを再開する見通しだ。パン氏は現在、政策金利が2026年末に13.75%(従来12.5%)で着地し、2027年末は11.75%(従来10.0%)で終了すると見ている。

今回の見通し修正は、インフレ期待の上昇、コアインフレの粘着性、底堅い国内需要を踏まえ、短期的な追加利下げ余地が限られるとの判断に基づく。一方で先行きは、エネルギーコストの低下、需要の軟化、2026年10月の選挙後に選挙関連の市場ボラティリティが低下することが、2026年後半から2027年にかけた再緩和の余地を生むと見込まれる。BCBは6月17日に25bpの利下げを実施したのが直近だ。

ブラジルの緩和サイクルと金利パスの見通し

インフレ見通しが一段と厳しさを増していることを受け、ブラジル中銀の緩和サイクルはより緩やかになると予想する。先週の25bpという小幅利下げ後の中銀声明は著しくタカ派的で、今後の政策運営に関する明確なガイダンスが取り除かれた。これは、セリック金利が第3四半期を通じて据え置かれる可能性が高いことを示唆する。

この見方の主因は、インフレ期待の上昇とコアインフレの粘着性である。最新のIPCA-15(半月インフレ指標)は前月比0.45%上昇となり、前年比インフレ率は目標である3%を粘り強く上回っている。加えて、5月の小売売上高は0.9%増と上振れし、景気の底堅さを裏付ける内容となった。

投資上の含意とリスク要因

この見通しに基づき、ブラジル金利カーブのフロントエンドは上方にリプライス(再評価)される展開を想定している。デリバティブ投資家は、3カ月物・6カ月物など短期金利スワップで固定金利を支払う(ペイ・フィックス)戦略を検討すべきだ。足元では、短期的な追加利下げは選択肢から外れつつあるとの見立てを反映する。

また、「高金利の長期化」局面は、低金利通貨に対するキャリートレードの観点からブラジル・レアルの投資魅力度を高める。セリック金利が年末にかけて13.75%と高水準にとどまる見通しで、金利差は大きなクッションとなる。米ドルに対してレアルのロングに妙味があるとみる。

ただし、10月の総選挙を控え、慎重姿勢は維持する。選挙関連の市場ボラティリティが落ち着けば、年後半に利下げ再開の余地が再び開く可能性がある。過去の経験則では、選挙前の数カ月はブラジル資産に大きな双方向の変動をもたらしてきたため、適切なリスク管理が求められる。

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