米国のMBA住宅ローン申請件数は6月19日までの1週間で前週比1%増となり、前週の3.8%減から反転した。この動きは、先の落ち込み後に申請総数が小幅ながら回復しつつあることを示唆する。
MBAが取りまとめた同データは、購入および借り換え需要にまたがる週次の申請動向を捉える。系列は変動が大きいものの、今回の結果は前週の減少局面と比べて需給環境が落ち着いたことを示している。
住宅ローン需要の感応度とセクターポジショニング
当社は、住宅ローン申請の1%増を、住宅購入需要が借入コストの直近の低下に対して高い感応度を持つことの表れとみている。小幅な反発は下落局面の後に生じており、住宅市場の活動には下値の「床」が形成されつつある可能性がある。実際、30年固定住宅ローン金利の平均は直近で6.94%まで低下し、先月の7.2%超から低下しており、これが買い手の関心の再燃を直接的に下支えしている。
こうした安定化を受け、今後数週間の住宅建設(ホームビルダー)セクターについては、慎重ながら強気のスタンスを採る。具体的には、XHBのような住宅関連ETFを対象に、7月満期でアウト・オブ・ザ・マネーの強気プット・スプレッド(ブル・プット・スプレッド)の売りを検討する。時間価値の減価によるプレミアム獲得を狙い、セクターが安定的に推移するか、緩やかに上昇する場合に奏功する戦略であり、当社はこれが最も可能性の高いシナリオとみている。
利下げ確率とリスク管理
ただし、今回のデータは小幅ながら、FRBが直ちに利下げに踏み切る可能性をやや低下させる。直近のコアPCEインフレ率はなお2.8%近辺で推移しており、FRBはデータ依存の姿勢を維持しているため、景気の底堅さを示す兆候は緩和の先送り要因となり得る。従って、ハト派への政策転換を前提とするような積極的ポジションの構築には慎重姿勢を貫く。
2023年後半を振り返ると、住宅ローン金利が低下する局面で申請件数が一時的に増加する場面は同様に見られたが、持続的な勢いには欠けた。こうした過去のパターンは、短期的な安定化はトレード可能である一方、より広範な市場ボラティリティに備えたヘッジを維持すべきことを示す。当社は、VIXが現状の13〜15レンジにとどまる場合に利益となるポジションを引き続き保有し、不確実性の継続を織り込む。
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