米ドル指数(DXY)は3日続伸し、欧州時間水曜日の取引で13カ月ぶり高値となる101.60まで上昇した。米ドル(USD)が主要6通貨バスケットに対して強含んだ。背景には、米連邦準備制度理事会(FRB)が政策金利を据え置く一方で、追加利上げに向けたモメンタムが増しているとのガイダンスを示し、ケビン・ウォーシュ議長が物価安定の回復を重視する姿勢をあらためて強調したことがある。CMEのFedWatchツールによれば、12月利上げの織り込みは大きく進み、先週のFOMC会合前の61%から足元では85.5%へと急変している。
経済指標では、S&Pグローバルの総合購買担当者景気指数(PMI)が6月に52.2と、5月の51.5から上昇し、景気拡大が継続していることを示唆した。製造業も強まり、PMIは55.7と前回の55.1から上昇し、市場予想の54.8も上回った。サービス業は51.3と前回の50.7から改善し、コンセンサスの51.0を上回った。市場の注目は、FRBが重視するインフレ指標である米5月個人消費支出(PCE)価格指数の発表へ移る。
米ドル高とトレード機会
米ドル指数(DXY)が高値を更新していることを踏まえると、今後数週間は米ドルの上昇が最も抵抗の少ない(メイン)シナリオとみる。対応として、DXY先物のロング、あるいはドル主導の通貨ペアでコールオプションを買う戦略を検討したい。この見方は、DXYが2024年5月に105を上抜けた局面があることからも補強される。FRBのタカ派姿勢が強まる局面では、こうした水準は直近のレンジ内で十分に観測され得る。
市場は12月までの利上げ確率を85.5%まで織り込みつつあり、これは大きな変化である。したがって、短期金利の上昇による恩恵を受ける戦略、例えばSOFR先物やFF金利先物の売り(ショート)も選択肢となる。過去の2022〜2023年の利上げ局面では、FRBの急速な利上げを先取りして米国債先物をショートしたトレーダーが、金利上昇(利回り上昇)局面で大きな収益機会を得た経緯がある。
ボラティリティ、インフレ、セクター間の乖離
5月のPCEインフレ指標の公表を控え、ボラティリティの跳ね上がりが見込まれる。想定される価格変動を取りにいく手段として、EUR/USDなど主要通貨ペアでアット・ザ・マネーのストラドル(コールとプットの同時買い)を検討できる。PCEが市場予想(前年比+2.7%)から大きく乖離すれば急激な値動きに発展しやすく、ボラティリティ狙いの戦略が魅力的になり得る。
堅調なPMI、特に製造業指数が55.7へ上振れたことは、米国経済が他国・地域に比べ高金利を相対的に吸収しやすい可能性を示す。この乖離を踏まえ、高い借入コストに敏感なセクター—例えば不動産投資信託(REIT)—に対して、オプションを用いて弱気ポジションを構築することも考えられる。前回の大きな利上げ局面では、バンガード・リアル・エステートETF(VNQ)がS&P500を大幅にアンダーパフォームした例がある。
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