EUR/USDは水曜日のアジア時間早朝に1.1400を割り込み、1.1380近辺で取引された。市場が米国・イラン和平合意の可能性を巡る動向を見極めるなか、下げを拡大した。ドナルド・トランプ米大統領は、イランが核査察を「完全かつ全面的に」受け入れることで合意したと述べた一方、イランのアッバス・アラグチ外相は、核問題に関する交渉はまだ開始されていないと主張した。イランの主任交渉官はさらに、ホルムズ海峡は「戦前の状態に戻ることはない」とし、同水路の支配を維持する考えを示した。
別途、イスラエルとレバノンの新たな協議が火曜日にワシントンDCで始まった。目的は、イラン支援のヒズボラとイスラエルの間でレバノンで続く戦闘の終結だ。地政学リスクが解消しないなか、需要は米ドルに傾いている。この動きは、先週ケビン・ウォーシュ議長の下で開催されたタカ派的な連邦準備制度理事会(FRB)会合を受け、年末の利上げ期待が高まったことで強まった。CME FedWatchによれば、市場は7月会合で少なくとも25bpの利上げが行われる確率を37.4%と織り込んでおり、1週間前の8.5%から上昇している。
ドル高の中でのユーロ安
ユーロは弱含み、より強い米ドルに対して1.0750を下回って取引されている。この流れは主に、FRBが最終的にいつ利下げを開始するかという見通しの変化によって動かされている。今後数週間において、このドル高が重要な要因になるとみている。
直近の米インフレ指標は3.1%と予想をやや上回り、FRBの舵取りをより難しくした。その結果、9月会合までの利下げ確率は、先週の60%超から足元では約35%へ急低下している。この急激な見方の変化が、ドルの下支えとなっている。
地政学・市場の不確実性が安全資産需要を促進
市場の不透明感を強めているのが、主要経済圏間で再燃する貿易摩擦だ。こうした局面では、資金が相対的な安全資産である米ドルへ向かいやすい。これはユーロのようなリスク感応度の高い通貨に追加的な下押し圧力となり得る。
トレーダーは、EUR/USDの下落局面で恩恵を受ける戦略を検討すべきだと考える。具体的には、ユーロのプット・オプション購入や、コストを抑えるためのベア・プット・スプレッドの活用が挙げられる。不確実性が高まるなか、短期的なボラティリティ上昇に備えたポジショニングが妥当だろう。
このパターンは以前にも見られた。特にインフレ抑制が難航した2022〜2023年の利上げ局面では、中央銀行が市場の当初想定より長くタカ派姿勢を維持せざるを得ないことが多かった。こうした過去の前例は、足元のドル高にはなお上値余地がある可能性を示唆している。
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