米連邦準備制度理事会(FRB)が2026年の利上げに踏み切る確率が高まる中、金は1週間ぶり安値に下落

by VT Markets
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Jun 19, 2026

金(XAU/USD)は3営業日続落を延長し、1週間ぶり安値となる4,121ドル近辺に触れた後、4,120ドル前後で推移している。週間では1.7%安となる見通しで、下落は3週連続となる。背景には、米国がジュンティーンス祝日で薄商いとなり米ドルが軟化する局面があったにもかかわらず、FRBが2026年に金融引き締めに動く可能性が意識され始めたことがある。FRBは水曜日に政策金利を据え置いた一方、景気活動の底堅さと労働市場の改善を指摘。見通しでは、政策担当者の約半数が2026年に少なくとも1回の利上げを想定していることが示され、インフレ率を2%へ回帰させるとのコミットメントも改めて表明された。

デリバティブ市場の織り込みでは、10月会合での利上げ確率が77%と、1週間前の40%未満から急上昇し、年末までに少なくとも0.25%の引き締めが行われる確率は90%に達している。テクニカル面では、XAU/USDは4,147.83ドル近辺で、切り下げ高値・切り下げ安値の流れが継続。RSIは50を下回り、MACDは-7.15に位置している。下値は当面4,100ドル上で支えられているが、焦点は年初来安値の4,023ドル、その次に3,885ドル。上値抵抗は4,370ドル近辺、その後は4,585ドルが意識される。なお、中央銀行は2022年に1,136トン(約700億ドル相当)の金を購入し、統計開始以来の年間購入量として過去最高を記録した。

Fed Policy and Gold Price Outlook

FRBの強硬姿勢を踏まえると、向こう数週間の金は下方向への圧力が優勢(最も抵抗の少ない方向は下)とみている。市場は利上げを積極的に織り込んでおり、10月の利上げ確率が77%に達していることは、利回りを生まない資産にとって大きな逆風となる。したがって、当社の戦略としては、さらなる下落を想定したポジション構築を選好する。

この見通しは最新の経済統計にも裏付けられる。5月の米失業率は3.7%へ低下し、コアインフレは3.1%と粘着的で、FRBが方針を転換する理由は乏しい。歴史的にみても、金は急速な引き締め局面の初期にアンダーパフォームしやすい。早ければ2023年初頭に、類似環境が急速な価格調整を招いた例がある。今回も同様のパターンが再現される可能性がある。

Tactical Strategies and Market Signals

当社としては、年初来安値の4,023ドル割れの可能性に備え、プット・オプションの購入を検討している。具体的には、取引の熟成(時間価値)を確保するため、8月限で行使価格4,000ドル近辺のプットに妙味があるとみる。想定する下方向モメンタムから利益を狙ううえで、リスクが明確な手段となる。

別案として、アウト・オブ・ザ・マネーのコール売り、またはベア・コール・スプレッドの構築により、弱気見通しを示しつつプレミアム収入を得る手法もある。4,370ドル近辺の厚い上値抵抗は当面の強い「天井」とみている。この戦略は、金価格が下落・横ばい・小幅上昇のいずれであっても、ショートの行使価格を下回って推移する限り優位性がある。

加えて、主要な金ETFからの資金流出が目立つ。SPDRゴールド・シェア(GLD)は月初来で保有量を50トン超減らしており、機関投資家が、より高い利回りが見込める資産へ資金を移しつつあることを示唆する。「大口資金」の流出は、持続的な価格下落に先行することが多い。

最後に、米ドルの持ち直しは金価格の上値を抑え続ける見通しだ。FRBの引き締めが主要テーマである限り、ドルは底堅く推移しやすく、他通貨建て投資家にとって金の割高感が増す。当社は次のアクションの重要なトリガーとして、ドル指数(DXY)が直近高値の106.50を上抜けるかどうかを注視する。

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