GBP/USDは、2025年4月以降続いてきた上昇トレンドラインを下抜け、その後も下げを強めて3月安値(1.3150および1.3159)に接近している。上値抵抗は1.3300近辺に示され、下値支持は1.3065/1.3000に見られる。仮に同通貨ペアが抵抗線を回復できなければ、追加の下方目標として1.2940が意識される。オーバーナイトのレンジは1.3163〜1.3230で、今回の下落により1.32水準を再び割り込んだ。
ポンドは今週1.6%下落し、G10通貨の中で下落率ワースト3位(NOKとNZDに次ぐ)となっている。英国10年金利は4.80%を再び上回り、ソニア(SONIA)カーブは年末までに1回の利上げを織り込んでいる。テクニカル面では、3月安値が維持されるかが引き続き焦点で、下方向は次の参照水準として1.3065、反発局面の当面の上値上限として1.3300が意識される。
—弱気のテクニカルシグナルとオプション戦略
当社は、2025年4月起点の上昇トレンドラインを下抜けたことを、英ポンドにとって重要な弱気シグナルとみる。数カ月にわたり機能してきたサポートの維持に失敗したことで、目先の「抵抗の少ない方向」は下向きになった可能性が高い。このテクニカルブレイクは、今後数週間にわたる続落を想定したポジション構築を促す。
直近の焦点は、最終防衛線となり得る1.3150近辺の3月安値である。当社は、昨年11月の安値圏をターゲットに、権利行使価格1.3050近辺のプットオプションの購入を検討する。2026年7月末〜8月の満期を用いることで、当該下値水準を試しにいく時間を確保できる。
—マクロ環境とリスク管理
こうした弱気のテクニカル見通しは、米ドル高の進行によっても裏付けられる。直近の米コアPCEインフレ率は2.9%となり、米連邦準備制度理事会(FRB)のタカ派姿勢を維持させる内容だった。一方、英国の最新CPIは2.4%で、イングランド銀行(BOE)に一段と強硬な対応を迫るほど高水準とは言い難い。最新のCFTC統計でも、投機筋のポンドのネットロングは2週連続で縮小しており、市場センチメントの変化を確認する材料となっている。
リスク管理面では、1.3300が重要なレジスタンスに転換した。ここを明確に上抜ければ、当社の弱気シナリオは否定され、「ダマシ」のブレイクとなる可能性が高い。ポンドが短期的に反発を試す局面では、ショートのストライクを1.3300に置いたコール・スプレッドの売りを検討し、プレミアムを獲得しつつリスクを限定する。
過去には、夏場に類似のテクニカル局面から値動きが加速した例がある。たとえば2024年夏には、チャネル下抜け後に4%の急落がみられた。現在、1カ月物GBP/USDオプションのインプライド・ボラティリティは6.8%と相対的に低位で推移しており、1.3000方向への下振れリスクを十分に織り込んでいない可能性がある。当社は、弱気ポジション構築のコストが相対的に抑えられる局面と考える。
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