USD/JPYは160.00台を維持し、ニューヨーク早朝に159.82まで下押しした後、160.34まで切り返し、最終的に160.29~160.25近辺で小幅高となった。前週木曜日は159.70~160.07で推移しており、UOBの24時間見通しは159.65~160.15のレンジだった。足元の動きで上昇率は0.17%となり、短期モメンタムは160.50方向への上値余地を示唆する一方、主要レジスタンスの160.75は当面試す展開は想定されていない。サポートは160.05に位置し、159.95を割り込む場合は上昇圧力の後退を示す。
1~3週間の時間軸では、UOBはこれまで159.20~160.30のレンジ相場と位置付け、6月4日時点のスポット水準を159.90と示していた。金曜日に160.30を上抜け、160.34の高値を付けたことで、上向きモメンタムの再構築が「暫定的に」意識され、159.60のサポートが維持される限り、160.75へ緩やかに上伸する余地がある。
上昇バイアスと市場ドライバー
当社は、今後数週間のUSD/JPYは緩やかな上昇バイアスを維持するとみる。足元では重要節目の160.00を上回って推移しており、160.75に向けて段階的に上昇する可能性を示唆する。この見方を支えるのは、米連邦準備制度理事会(FRB)が政策金利を概ね5.3%で高止まりさせる一方、日銀の金利がゼロ近傍にあるという、日米金利差の大きさだ。
モメンタムが強い局面ではないことを踏まえると、トレーダーは権利行使価格160.50近辺、満期2~3週間のコールオプション買いを検討し得る。これにより、現物のロングを保有する場合に比べてリスクを抑えつつ、想定する緩やかな上昇(ドリフト)からの収益機会を狙える。直近の米非農業部門雇用者数(NFP)は労働市場の底堅さを示し、ドル高基調を補強するため、急反転の可能性は相対的に低い。
オプション戦略とリスク管理
別案として、重要サポートである159.60を下回る水準を権利行使価格とするアウト・オブ・ザ・マネーのプットオプション売りにより、プレミアム獲得を狙う戦略も考えられる。この手法は、相場の上昇基調と時間価値の減価(タイムディケイ)の双方の恩恵を受け得る一方、下方向へのブレイクが生じないことが前提となる。ただし注意が必要だ。日本当局は過去、これらの水準近辺で円高方向への介入を実施してきた経緯があり、2024年4月および5月の介入がその例として挙げられる。
監視すべき最重要水準は、159.60の強いサポートである。ここを明確に下抜ければ、当面の強気シナリオは否定され、上昇圧力が後退したことを示唆する。従って、ロング方向のデリバティブポジションを構築する場合は、このサポート水準に紐づけたリスク管理(損失限定・撤退ルール)を設けるべきだ。
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