ユーロ圏のHCOBサービス業PMIは5月に47.7へ上昇し、市場予想の46.4を上回った。もっとも、景況の拡大と縮小を分ける50.0を依然として下回っており、改善は見られるもののサービス活動が縮小局面にあることを示している。
この結果は、当月の落ち込みが想定ほど深刻ではなかったことを示唆する。市場は、予想を上回る着地がサービス業の暫定的な安定化を示すのか、それとも指数がなお生産縮小を示している点を重視すべきかを見極めることになる。
持続するセクターの弱さとECBの政策見通し
5月のユーロ圏サービス業PMIは47.7で、同セクターがなお縮小していることを示す。予想の46.4を上回ったとはいえ、50を下回る限りは景気の縮小を意味する点を忘れてはならない。「想定より悪くない」ニュースは短期的な安心感からの反発を促す可能性があるが、基調としては根強い弱さが支配的だとみる。
縮小が緩和しているとしても、この持続的な悪化は欧州中央銀行(ECB)に大きな圧力をかける。ユーロ圏のインフレ率が5月に2.4%へ鈍化した最近の動きに加え、弱い成長指標はECBが近い将来に利下げに踏み切る根拠を強める。市場では、来月のECB会合での利下げ観測への織り込みが一段と進むと考える。
株式・為替・金利のポジショニング
株式については、ユーロ・ストックス50などの指数が上昇した局面は売りの機会と捉える。景気のファンダメンタルズが持続的な上昇を裏付けていないため、反発局面ではプット・オプションの購入を計画する。このパターンは、想定を上回るデータを材料に短期的な上昇が起きた後、マクロ環境の現実を反映してすぐに下落へ転じた2022年後半の局面を想起させる。
為替市場では、このデータはユーロの先行き見通しを弱め、特に最近の統計でISMサービス指数が53.8と堅調を維持した米ドルに対して相対的に不利となる。経済パフォーマンスの乖離はEUR/USDの下押し材料であり、オプションを通じてユーロのショートを積み上げる機会を探る。今後数週間で1.06水準への下落を想定する。
金利については、ユリボ(Euribor)に連動するデリバティブの妙味が増している。市場はすでにECB利下げを織り込みつつあり、今回のPMIはその見方を補強する。ユーロ圏の短期金利低下の恩恵を受けるポジションを構築する方針だ。
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