豪ドルは週明け月曜日、リスク選好の悪化を背景に米ドルが買われ、0.30%下落した。イランがワシントンとの協議を停止する一方、イスラエルがレバノンへの攻撃を強化したことで地政学リスクが意識された。AUD/USDは2日ぶり安値の0.7134近辺へ下落し、その後は0.7161前後で推移。年初来高値圏の0.7277近辺から反落した。情勢悪化を受けて原油は上昇し、WTIは5%超高、1バレル=92.00ドル台を回復。この動きは米国債の重しとなる一方、米ドルを下支えした。米ドル指数(DXY)は0.24%高の99.18へ上昇し、通貨ペアの下押し圧力を強めた。
米ドルは米指標にも支えられた。5月のISM製造業PMIは52.7から54.0へ上昇、仕入れ価格指数は84.6から82.1へ低下した。豪州では、デリバティブ市場がRBA(豪準備銀行)の6月利上げ確率(インプライド)を5%へ引き下げ。注目は(市場が想定する)2026年1-3月期GDPで、予想は前期比+0.5%。テクニカル面では、下値支持は0.7155および0.7142、さらに0.7110近辺に3本のSMAが重なる支持帯が意識される。上値抵抗は0.7810と0.8231が想定され、RSI(14)は50近辺に位置している。
地政学的緊張がリスク回避を促進
地政学的な緊張の高まりが安全資産への逃避を誘発し、米ドルを押し上げている。これは典型的な市場反応で、同様の国際的緊張が原油価格を1バレル=100ドル超へ押し上げた2022年初頭を想起させる。こうした環境は、豪ドルのようなリスク感応度の高い通貨の保有を難しくする。
国内要因では、豪ドルを支えてきた重要な柱が弱まった。デリバティブ市場は、RBAの6月利上げ確率を5%程度しか織り込んでいない。焦点はGDP統計に移っており、予想の0.5%を下回る結果となれば、通貨ペアが急落する可能性がある。
一方で米国経済は底堅さを示しており、最新のISM製造業指標は市場予想を上回った。これを受け、FF金利先物市場では次回会合での追加利上げ確率が65%超へ上昇。金融政策の方向性の乖離が広がることで、AUD/USDには顕著な下押し圧力がかかっている。
ボラティリティと不確実性の中での取引戦略
この見通しを踏まえると、特にGDP発表前後での下落に備え、AUD/USDのプットオプション買いを検討したい。これはリスクを限定しつつ、0.7110近辺にある重要な支持帯への下方向の動きを狙う手段となる。テクニカル的には、この水準を明確に割り込めば、より深い調整局面につながる可能性がある。
GDP統計をきっかけに大きな値動きを想定しつつ方向感に自信が持てないトレーダーには、ロング・ストラドルが有効な戦略となる。同一の権利行使価格・満期でコールとプットを同時に買うことで、上方向・下方向いずれかに大きく動けば利益が見込める。狙いはあくまでボラティリティの拡大にある。
今すぐ取引を始めましょう — VT Marketsのリアル口座を開設するにはこちらをクリックしてください。