中東情勢の緊迫化で「安全資産ドル」需要が拡大、NZドル/米ドルは0.5930近辺へ下落

by VT Markets
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Jun 1, 2026

NZD/USDは月曜、リスク回避局面で安全資産としてのドル買いが再燃し、0.5930近辺で推移した。日中で1.00%安。中国の工場指標が堅調だった後も上値は重く、対中貿易の結びつきが強いニュージーランド・ドルを下支えしやすい材料でありながら、相場は反応しなかった。

中国のRatingDog製造業PMIは5月に51.8と、4月の52.2から低下したものの、市場予想(51.4)を上回った。それでもNZドルは持ち直せず。市場の値動きはむしろ中東情勢に左右され、イランのタスニム通信が「テヘランがワシントンとのメッセージ交換を停止した」と報じたほか、イランは米中央軍(CENTCOM)によるイランのレーダーおよび無人機施設への攻撃を受け、米国が停戦合意に違反したと非難した。ドル指数(DXY)は金曜に2週間ぶり安値を付けた後、99.30近辺へ反発。WTI原油は6.40%上昇し、インフレ懸念が再燃、FRBの見通しへの警戒も強まった。CME FedWatchでは12月に25bp利上げとなる確率が42%。市場は今後、ADP雇用統計や週末の米雇用統計(非農業部門雇用者数、NFP)を手掛かりに方向感を探る構えだ。

Safe-Haven Flows and Geopolitical Tensions Bolster the US Dollar

NZD/USDは軟調で、米ドルが市場全体の不確実性を背景に強含むなか、0.6010水準へ下落圧力がかかっている。南シナ海を巡る地政学リスクの再燃が投資家をドルの安全性へと向かわせており、リスク回避ムードが他の経済ニュースを押しのけている。

中国の製造業データが堅調でもNZドルを支え切れていない点は注目される。中国の最新の財新(Caixin)製造業PMIは51.6と良好な内容だったが、対中貿易関係の近さにもかかわらず「キウイ」は恩恵を受けていない。市場の関心は地域経済の底堅さよりも、目先の安全志向に集中している。

Strengthening Dollar, Inflation Concerns, and the Federal Reserve Outlook

こうした動きはドル指数(DXY)を105.15の節目を明確に上回る水準へ押し上げ、安全資産としての需要を反映している。同時に緊張の高まりはWTI原油を1バレル=90ドル超へ急伸させ、2024年末以来の高値圏となった。エネルギーコストの上昇は、世界的なインフレ再加速への懸念を再燃させている。

これを受け、市場ではFRBの利下げ経路の見直しが進んでいる。先物市場では2026年残り期間の利下げ観測の大半が後退しつつあり、インフレが粘着的であればFRBは引き締め寄りの政策運営を継続せざるを得ないとの見方が背景にある。歴史的にも、タカ派的なFRBは米ドル高につながりやすい。

今週金曜の米雇用統計(NFP)は最大の注目材料となる。市場予想は5月の雇用者数が約22万人増と引き続き強い伸びで、米景気の底堅さを確認する内容が見込まれている。この水準が実現すれば、FRBの慎重姿勢を補強し、NZD/USDには一段の下押し圧力となる可能性が高い。

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