日本の国内株式に対する海外投資家の資金フローは、6月12日までの週に弱含んだ。最新統計によれば、海外勢の買越額は一段とマイナス幅を拡大し、前週の▲7010億円から▲7851億円へと悪化した。
データは、直近の集計期間において海外投資家による売り越しペースが加速したことを示している。これにより従来の買越不足(売り越し)が拡大し、週間の需給バランスは前回以上に赤字幅が深まった。
海外投資家の資金流出が「リスクオフ」転換を示唆
当社では、日本株における海外勢の売りが加速している点に注目している。6月12日の週のネット流出は7851億円に達した。主要な投資主体による継続的な売りは、日経平均株価やTOPIXに直接的な下押し圧力となるため、弱気シグナルと捉える。この動きは、日本に対して特にリスクオフのセンチメントが強まりつつあることを示唆する。
投資家の慎重姿勢の背景には、日銀が超緩和的な金融政策から舵を切りつつあることや、円高進行があるとみられる。ドル円(USD/JPY)は年初の155円超の高値圏から下落し、足元では149円近辺で推移している。これは輸出主導の大企業にとって海外利益の目減り要因となる。当社は、この為替の逆風が海外資金流出の主要因だとみている。
ボラティリティ上昇局面でのポジショニングと戦略
こうした環境を踏まえ、当社は今後数週間、下振れ余地または値動きの荒さ(ボラティリティ上昇)に備えたポジション構築を進めている。具体的には、日経平均のプットオプションを買い、市場下落へのダイレクトなベット、あるいは既存のロング(買い)ポジションのヘッジに用いる。日経平均ボラティリティ・インデックスは今月すでに10%超上昇しており、この傾向は継続すると見込むため、ボラティリティ・ロング戦略が相対的に魅力的と考える。
今回の状況は、2018年のように、世界景気への懸念と円高を背景に海外勢の資金流出が拡大し、その後市場が調整局面に入った局面を想起させる。過去の経験則では、これほどの規模の海外勢売りは日本株下落の先行指標として信頼度が高いケースが多い。したがって、当社は現時点のデータを短期的な明確な警戒シグナルと評価する。
基本戦略は慎重姿勢を維持する一方、投げ売り(キャピチュレーション)の兆候も監視する。出来高を伴う急落局面では、プレミアムが膨らんだプットの売り(オプション売り)により「パニックの峠越え」を見込む戦略が有効となる可能性がある。ただし当面はロングエクスポージャーを圧縮し、7月にかけて一段の軟化に備える方針だ。
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