ポンドは水曜日、対米ドルで下落が続き、GBP/USDは週次安値の1.3410まで低下した。背景には英国のインフレ指標が弱含んだことがあり、英中銀(BOE)が今後数カ月にわたり政策金利を据え置くとの見方が一段と強まった。
英国家統計局(ONS)によると、5月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年比2.8%と、4月から横ばいだった。一方、前月比は0.2%に減速し、市場予想の0.4%および4月の0.7%を下回った。コアCPIは前年比2.6%と、4月の2.5%から上昇したものの、市場予想(2.7%)には届かなかった。なお、テクニカル面では、GBP/USDの4月14日高値1.3589が参照水準として挙げられた。
インフレ指標とイングランド銀行の政策見通し
英ポンドは対ドルで軟調に推移しており、今週は1.2650近辺で取引されている。5月の最新インフレ指標が予想を下回ったことで、英中銀の次の一手を巡る不透明感が意識されている。現時点では、ポンド上昇余地に上値抑制がかかりやすいとみられる。
ONSは、消費者物価の前年比上昇率が2.1%となり、英中銀の目標をわずかに上回る水準にとどまった一方で、市場予想は下回ったと発表した。加えて、賃金上昇率が3.8%へ減速したとの最近のデータも踏まえると、英中銀が夏場を通じて据え置きを継続する材料となる。2023年に見られた高インフレ局面とは対照的であり、政策当局は一段と慎重姿勢を強めている。
トレーディングへの含意と市場見通し
デリバティブ取引の観点では、GBP/USDの1カ月物オプションのインプライド・ボラティリティは割高となっている可能性がある。レンジ相場を想定するなら、権利行使価格1.2750近辺の短期コールオプションを売却し、プレミアム獲得を狙う戦略が有効とみられる。直近での利上げ観測が後退していることを織り込む形だ。
一方で、足元のポンド安は、年後半のより大きな上昇に向けた調整局面との見方もある。市場は上昇トレンド再開に向けた持ち合いを終えつつあるように見受けられる。このため、9月や12月満期などの長期のコールオプションを段階的に買い増すことで、大幅な上昇局面に備えるポジショニングが可能となる。
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