AUD/USDは、豪準備銀行(RBA)が6月に政策金利(キャッシュレート)を4.35%で据え置いた後、ほぼ変わらずとなった。RBAは2月、3月、5月にそれぞれ25bpの利上げを3会合連続で実施しており、今回の据え置きについては、景気に軟化の初期兆候が見られるなか、引き締めの遅行効果を見極める時間が必要だと説明した。一方で、インフレ率が「依然として高すぎる」として、引き締めバイアスは維持した。また、世界的なエネルギーリスクやスタグフレーション的な展開につながり得る不確実性が高いことにも言及した。
UOBグローバル・エコノミクス&マーケッツ・リサーチは、金融環境の引き締まり、家計需要の弱さ、失業率の上昇がインフレ圧力を徐々に冷ますとして、据え置きが長期化するとの見方を示している。市場では、RBAが今年初めて金利を据え置いた(予想通り)ことを受け、AUD/USDは0.7067で取引を終え、0.07%安となった。
市場の不確実性とデリバティブ戦略
RBAが昨日、政策金利を4.60%で据え置く決定を下したことを受け、豪ドルには当面、不確実性の高い局面が訪れるとみている。RBAは追加利上げの明確なバイアスを維持する一方、足元のデータではインフレ率が3.8%へやや鈍化し、失業率も4.2%に上昇しており、過去の利上げが効き始めていることが示唆される。タカ派的な中銀姿勢と景気減速の綱引きが、デリバティブ戦略の機会を生み出している。
基本シナリオは据え置きの長期化であり、AUD/USDはレンジ内に収まりやすいと見込む。今後数週間はボラティリティ売りが適切な戦略で、具体的には足元0.6650近辺でAUD/USDの短期ストラングル(両建て)を売る提案だ。7月限の0.6800コールと0.6500プットを売る戦略は、想定される持ち合い局面から収益機会を得られる。
リスク管理と債券市場でのポジショニング
もっとも、リスクは上下いずれの方向にも存在し、とりわけ次回の四半期CPI発表は大きなカタリストとなる。急落リスクへのヘッジとして、割安なアウト・オブ・ザ・マネー(OTM)のプットを低コストの保険として買い付ける。世界成長の予想外の弱さや国内ショックがあれば、豪ドルは主要サポートを割り込む可能性がある。
金利市場にも妙味がある。先物市場では年末までに追加利上げがもう1回ある確率をそれなりに織り込んでいるが、直近の月次小売売上高が0.2%減となったことを踏まえると、追加利上げのハードルは市場想定より高いとみる。RBAが想定以上に長く据え置きを続けるシナリオに備え、短期スワップで固定金利を受ける(レシーブする)ポジションを構築している。
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