日本の5月の貿易収支(財)は3,787億円の赤字となり、市場予想の5,646億円の赤字を上回った。今回の結果は、当月の輸出と輸入の差が想定よりも小さかったことを示唆する。
予想対比では、直近の数値は純輸出が外需から押し下げた度合いが見込みほど大きくなかったことを意味する。これらの統計は5月の財貿易の総合収支を捉えたもので、貿易が短期的な成長率に与える寄与を評価するうえで、より良好な出発点を提供する。
円相場の見通しとFX戦略
5月の日本の貿易赤字は予想を大きく下回り、▲3,787億円(予想:▲5,646億円)となった。これは景気にとってポジティブなシグナルであり、輸出の上振れ、あるいは輸入コストの低下のいずれか(または両方)を示している可能性がある。当社は、このデータが今後数週間にわたり円の下支え要因になるとみている。
本統計を踏まえると、USD/JPYは足元で157円近辺の狭いレンジで推移しているものの、下落(円高)に備えるポジション構築の好機があると考える。米連邦準備制度理事会(FRB)と日銀の金利差が円安要因として根強い一方、国内指標の改善がセンチメント転換の触媒となり得る。したがって、円高に備える戦略として、7月・8月満期のUSD/JPYプットの買いを検討している。
日経225、輸出企業、ボラティリティ戦略
日経225にとっては、円高が日本の主要輸出企業の採算を圧迫し得るという典型的なジレンマがある。指数は足元で4万1,000円を上回る水準で推移するなど堅調だが、急速な円高が進めばこのモメンタムが鈍化する可能性がある。両要因が綱引きするなかで、株式市場のボラティリティ上昇を見込む。
さらに掘り下げると、今回の貿易収支の改善は、旺盛な世界需要に強く支えられており、自動車および半導体製造装置の輸出が前年比で12%超増加した。これは、為替の逆風がある中でも、日本の主要企業の中核事業が基礎的には健全であることを示す。これにより、受注が堅調な輸出企業を選好し、指数全体に対して相対取引(ペアトレード)を行うといった機会が生まれ得る。
過去の経験則では、円が短期間に5%上昇すると、その後の四半期に日経平均が3~4%下落するケースが多かった。この前例と相反するシグナルを踏まえ、当社は不確実性の高まりから収益機会を狙う戦略にも注目している。方向性を特定せずに想定されるボラティリティ上昇を取引する手段として、日経225先物でストラドルを買う戦略が有効となり得る。
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