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米国・イラン合意で原油安、注目はFOMCへ ユーロ/ドルは下げ渋り

by VT Markets
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Jun 15, 2026

米国・イラン合意と原油安を受けたEUR/USDの市場反応

EUR/USDは月曜日、米国・イランの枠組み合意を受けてリスクセンチメントが改善し、米ドル需要が後退したことで堅調に推移した。日中高値1.1662を付けた後は1.1598近辺で取引された。両国は4カ月に及んだ戦争の終結を目指し、金曜日に最終合意に署名する見通し。世界の原油輸送の主要ルートであるホルムズ海峡を通じたエネルギー供給寸断への懸念が和らいだ。週初に原油価格は下落し、エネルギー価格の低下は輸入依存度の高いユーロ圏経済に追い風とみられ、ユーロを下支えした。一方で、覚書(MoU)の詳細がなお不透明なことから、市場は慎重姿勢を崩していない。

原油安が持続すればインフレリスクの沈静化にもつながり、先週の25bp利上げ後に追加引き締めを迫られるECBへの圧力が和らぐ可能性がある。目先の焦点は水曜日のFRB政策決定で、市場は据え置きを完全に織り込むが、2%のインフレ目標に照らしたガイダンスが精査される。米インフレ率は5月に4.2%へ上昇し、コアは2.9%。景気は底堅く、労働市場も再び勢いを取り戻しつつある。

ボラティリティ低下とエネルギー価格によるユーロ圏追い風

市場が米国・イラン和平の枠組みを消化するなか、EUR/USDは1.1600前後で底堅さを維持している。合意により「安全資産」としてのドル需要が後退し、同通貨ペアの1カ月インプライド・ボラティリティは数日で9%超から7.5%近辺まで低下した。これは、金曜日の正式署名を前にオプション市場が当面の値動きの縮小を織り込みつつあることを示唆する。

最大のドライバーはエネルギー価格の下落で、ホルムズ海峡の再開見通しを背景にブレント原油は過去1週間で8%超下落した。エネルギー輸入国であるユーロ圏にとっては、家計・企業のコスト圧力を和らげる大きな追い風となる。歴史的にも、2014〜2015年のような原油安局面は、ユーロ圏の景気見通しの改善と重なることが多い。

ECB政策、FRBの不確実性、取引機会

原油安がもたらすディスインフレ効果がある一方で、ECBは警戒姿勢を維持するとみられる。ユーロ圏のHICPインフレ率は先月時点で3.1%と目標をなお大きく上回っており、タカ派的な発言が出やすい環境だ。従って、ECBが7月の追加利上げの可能性から直ちに後退するとは見ていない。

今週の最大イベントはFRBで、CME FedWatch Toolによれば、水曜日の据え置き確率は95%と市場は見積もる。ただし焦点は先行きのガイダンスで、先物市場は9月までに「最後の1回」の利上げが実施される確率をなお40%程度織り込んでいる。こうした潜在的なタカ派バイアスは、地政学リスクプレミアムが剥落してもドルの大幅安を抑制する要因となり得る。

インプライド・ボラティリティの低下を踏まえると、1.1450〜1.1750のレンジ外にストライクを置いたEUR/USDのストラングル売りは、もみ合い継続を見込む戦略として妙味がある。オプションコストが低下したことで、和平合意の崩壊といったサプライズに備えた既存ポジションのヘッジも割安になっている。例えば、1.1500を下回る週次プットの購入は、ユーロロングの保険として費用対効果の高い手段となる。

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