AUD/USDは週明けアジア時間早朝、米国とイランが約4カ月に及ぶ戦争を終結させる和平合意に達したとの報道を受け、リスク選好が改善する中で0.7075近辺まで上昇した。ブルームバーグによると、ワシントンとテヘランはホルムズ海峡の再開で合意し、レバノンを含むあらゆる戦線で軍事作戦を即時かつ恒久的に停止すると双方が宣言したという。市場の関心は、火曜日に予定される豪準備銀行(RBA)の政策金利決定へ移っている。
イラン国家安全保障評議会は米国との停戦合意を確認し、覚書に基づくコミットメントが履行され次第、より広範な合意に向けた最終協議を開始すると述べた。イラン当局者は海上封鎖を即時かつ全面的に終了するとし、メフル通信は、米海軍による封鎖は30日以内に全面解除され、ホルムズ海峡もイラン側の手配の下で30日以内に再開されると報じた。市場では、マネーマーケットが追加利上げ観測を後退させたことを受け、RBAが今年初めて政策金利を据え置くとの見方が優勢だ。
地政学的展開がAUD/USDに与える影響
米・イランの和平合意を受け、典型的な「リスクオン」の動きが見られており、短期的にはAUD/USDの上昇圧力が強まる公算が大きい。想定ボラティリティの急低下(VIXが直近の高水準から低下する形で表れやすい)を踏まえると、同通貨ペアのコールオプション買いは魅力的だ。この戦略は、ポジティブなセンチメントによる上振れを取り込みつつ、リスクを限定できる。
とりわけ重要なのは、世界の日量原油供給のおよそ20%が通過する要衝であるホルムズ海峡の再開だ。ブレント原油は大きく下落し、紛争開始前に見られた1バレル当たり80~90ドルのレンジへ回帰する可能性がある。エネルギーコストの低下は世界的なインフレ懸念を和らげ、豪ドルのような成長敏感通貨の支援材料となり得る。
RBA判断とトレーディング戦略
もっとも、火曜日のRBA決定を前に慎重姿勢は不可欠だ。豪インフレ率は鈍化しているものの、豪統計局(ABS)の最新四半期データでは3.6%と粘着的で、RBAの目標を大きく上回っている。市場が織り込み始めている「ハト派的な据え置き」となれば、豪ドルの上昇は0.7100付近で早々に上値を抑えられる可能性がある。
こうした状況を踏まえると、戦略は超短期に焦点を当てるべきだ。RBA会合に向けて地政学面の好材料が続く局面を見込み、満期1週間程度のAUD/USDコールオプションで収益機会を狙う。ブロック総裁の声明が「据え置きは一時的」との位置づけを確認し、タカ派バイアスを維持するなら豪ドルは一段高が見込まれる一方、そうでなければポジションをクローズする方針とする。
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