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イラン・米国協議とウォーシュFRB会合控え、ユーロ/ドルは方向感欠く

by VT Markets
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Jun 13, 2026

EUR/USDは週末にかけて方向感に乏しく、ドル高・ドル安が小幅に交錯する展開となった。市場が中東の戦闘終結に向けた米国との合意可能性を巡り、テヘランの判断を待っていたためだ。執筆時点で同通貨ペアは1.1573近辺で推移し、週間では小幅高となる見通し。イランのアッバス・アラグチ外相およびパキスタンのシェバズ・シャリフ首相の発言は、覚書(MoU)に向けた進展を示唆した一方、凍結イラン資産、イランの核開発計画、ホルムズ海峡の再開といった条件面を巡る不透明感は残った。

値動きが抑制されるなか、米ドルも持ち合い。米ドル指数(DXY)は99.75近辺で推移している。焦点は来週の連邦準備制度理事会(FRB)会合(新議長ケビン・ウォーシュ氏の下での会合)へ移りつつある。原油高がインフレ見通しを一段と複雑にしており、米消費者物価指数(CPI)は5月に前年比4.2%へ上昇、FRBの目標2%を依然として大きく上回る。欧州では5月のユーロ圏インフレに注目が集まり、HICPは前年比3.2%で横ばいが予想される。欧州中央銀行(ECB)は木曜日に政策金利を25bp引き上げた。

ボラティリティと原油市場における機会

米イラン合意の報道を待つ緊迫した局面を踏まえると、現状のEUR/USDの低ボラティリティは好機とみる。合意が確認されれば大きな「リスクオン」要因となり、ユーロは対ドルで急伸し得る一方、交渉決裂となれば安全資産志向の高まりでドルが恩恵を受ける可能性がある。どちらの方向にも大きな値動きが想定されるため、ストラドルなどオプション買いでポジションを構築するのが妥当と考える。

なかでも最重要要素はホルムズ海峡の再開であり、直接的に原油価格へ影響する。足元、ブレント原油は1バレル=95ドル近辺と高水準にある。和平合意が成立すれば、過去数年にわたり見られた75〜80ドル帯へ急速に反落する可能性があり、FRBが直面するインフレ圧力の緩和につながる。したがって、地政学的帰結への直接的な取引として、原油先物のプットを検討している。

来週のFRB会合(新議長ウォーシュ氏の下での初会合)は難度が高い。市場は据え置きを想定する一方、5月で前年比4.2%となったインフレ率の粘着性は、同氏にタカ派的なトーン維持を迫る。将来の利上げに関する市場の想定から乖離するガイダンスが示されれば、金利スワップや金利先物に大きなボラティリティをもたらすだろう。

EUR/USD、ユーロ圏インフレ、ドル指数に関する方向性見通し

EUR/USDについては、1カ月物インプライド・ボラティリティが6.5%近辺にあり、迫る地政学ニュースが「二者択一」的である点を踏まえると低すぎる水準に映る。現状1.1573近辺の落ち着いた価格水準は、判断が示されれば維持されにくいとみており、ボラティリティ上昇局面を捉える構えだ。合意が確認されれば、2025年初に見られた1.1800水準を試す展開となり得る。

一方、ECBの利上げはインフレ抑制への姿勢を示すもので、ユーロ圏HICPは3.2%に張り付いた状態が続く。今後発表のインフレ指標が上振れればユーロを一段と下支えし、同通貨のサポート要因となる。こうした環境は、コール・スプレッドなどを通じたユーロロングのリスクリワードが良好であるとの見方を補強する。

最後に、米ドル指数は節目の100.00を下回る99.75近辺に位置し、不安定な状況にある。和平合意が確認されれば、ドル安の波が一段と強まり、DXYは2023年安値圏の95.00近辺へ向かう可能性がある。地政学リスクが後退する場合には、DXY先物の売り、またはプット購入で対応する用意がある。

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