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バンス氏、イランへの前払い資金を拒否 ドル指数は下落、原油トレーダーはプットによるヘッジを注視

by VT Markets
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Jun 12, 2026

米国のJD・バンス副大統領は、イランが合意に署名したり協議に参加したりしただけで現金や資金解放を受け取ることはないと述べ、ホルムズ海峡の再開とイランの核兵器計画の終結に向けた合意の可能性を巡る「誤った情報」を否定した。トランプ政権の高官はロイターに対し、いかなる合意も履行(パフォーマンス)に基づくもので、イランが順守するまでテヘランへの資金は解除されないと説明。さらに同高官は、核物質は破壊され撤去され、計画は解体され、海峡は開放状態が維持され、イランによるテロ組織への資金供与は停止されると述べた。

米ドル指数(DXY)は、複数の米当局者の発言を受けて米国時間序盤に圧迫され、下げを拡大して99.70付近へ低下した。スポットの動きでは、主要通貨に対するドルのパフォーマンスはまちまちで、ユーロと英ポンドに対しては0.00%安、円に対しては0.14%高、カナダドルに対しては0.02%安だった。豪ドルに対しては0.05%安、NZドルに対しては0.06%高、スイスフランに対しては0.16%高と、対フランが最も強かった。

地政学的発言と為替市場への影響

米当局者によるイラン関連の最新発言は、市場が潜在的な合意に過剰反応しないよう期待を調整する狙いがあるとみられる。DXYが99.70方向へ押し下げられたことによるドルへの軽い下押し圧力は、状況を踏まえれば小幅な動きだ。当面、こうした地政学的な発言は、為替市場の主要な材料というより背景要因にとどまる公算が大きい。

ドルの基調的な強弱は、これらの交渉よりも連邦準備制度理事会(FRB)の政策によって左右される。2026年5月の最新データでは、コアインフレ率が3.8%と高止まりし、FRBの目標を大きく上回った。これにより、金利が高水準に維持されるとの見方が強まり、小さな地政学的変化があってもドルの下値を支える要因になる。

エネルギー市場とヘッジ戦略

ここでの主なデリバティブの投資機会は、為替ではなくエネルギー分野にある。ブレント原油は1バレル=85ドル前後の狭いレンジで推移しており、ホルムズ海峡再開につながる合意観測が価格の重しとなっている。歴史的に世界の石油消費の2割超が同海峡を通過してきたことを踏まえると、合意が成立すれば相当量のイラン産供給が市場に戻る可能性がある。

このため、外交的ブレークスルーに備えた比較的安価なヘッジとして、原油先物の長期プット(売る権利)を買う戦略を検討している。市場のボラティリティは現状低く、VIX指数は14近辺で推移しており、オプション・プレミアムは手頃だ。履行条件型の合意が最終的に署名されれば原油価格が急落する可能性があり、その局面に備えてポジションを構築する好機となる。

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