AUD/USDは欧州時間早朝、0.22%安の0.7035近辺へ下落した。イランが(ファルス通信によれば)ドナルド・トランプ米大統領が「テヘランの最高指導部が承認した」と述べた米国との覚書(MoU)に同意していないと否定したことを受け、米ドルが反発したためだ。米ドル指数(DXY)は0.15%高の99.85近辺。トランプ氏は木曜日、イランへの攻撃計画を中止したほか、和平合意の最終論点が概念面・詳細面ともに承認されたとしつつ、合意が最終成立するまでイラン港湾に対する米海軍の封鎖は継続すると付け加えた。
豪ドルは、火曜日の豪準備銀行(RBA)理事会を前に慎重な値動きとなった。ロイター調査では、RBAは今年の累計75bpの利上げ後、政策金利(OCR)を4.35%に据え置く見通し。テクニカル面では、AUD/USDは20日EMA(0.7103)およびフィボナッチ50%戻し(0.7054)を下回る一方、61.8%水準(0.7002)のわずか上を維持。RSI(14)は0.72台半ばからの下落を経て39近辺に位置する。下値支持は0.6929、0.6834が意識され、上値抵抗は0.7106、その後0.7171、0.7274に控える。
強い米指標とRBA不透明感で下振れリスクが拡大
AUD/USDは重要水準の0.6700を下回って推移し、上値の重さが目立っている。米ドルは直近の堅調な経済指標を追い風に強含む一方、豪ドルはRBAからのシグナルを慎重に見極めている。こうした環境下では、向こう数週間にかけて下振れリスクが増しているように見える。
米ドルの反発は、5月の雇用統計が支えとなっている。就業者数は市場予想の18万人増を上回る25万人増となり、想定以上の強さを示した。この結果は、米連邦準備制度理事会(FRB)が「高金利をより長く」維持するとの見方を補強し、ドルの相対的な妙味を高める。この見立てが崩れない限り、ドルは上方向がメインシナリオになりやすい。
一方で、RBAは来週、政策金利を4.10%で据え置くと見込まれるが、市場の焦点は先行きのガイダンスにある。直近の月次CPIは3.2%とインフレの粘着性が示され、RBAの目標レンジ(2〜3%)を依然上回る。RBAが成長面への警戒を強めていることを示唆すれば、豪ドルに重しとなり得る。
ボラティリティを見込んだオプション戦略
以上の状況を踏まえると、AUD/USDの一段安に備える、あるいは下落を取りにいく戦略として、プットオプションの購入が妥当と考えられる。0.6600のサポートを割り込めば、年初来安値に近い0.6520付近へ下げが加速する可能性がある。プット買いはリスクを限定しつつ下方リターンを狙えるうえ、来週のRBA発表前後はボラティリティ上昇が見込まれる点でも有効となりやすい。
方向感には自信がないものの、RBA会合後に大きな値動きを見込む場合には、ロング・ストラドルが効果的となり得る。同一行使価格のコールとプットを同時に買い、上下いずれかに大きく振れた場合に収益機会を狙う手法だ。過去の統計では、RBA発表当日のAUD/USDは平均して60pips超動くことが多く、ボラティリティ狙いの妙味がある。
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