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タイ銀行、バーツ安進むも政策金利据え置き オプション・ボラティリティは低下へ

by VT Markets
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Jun 12, 2026

BNYによると、タイ銀行(BoT)は、米国・イラン紛争に伴う圧力があるものの、バーツは秩序立って推移しているとして、金融政策委員会(MPC)の臨時会合を開く必要はないとの見解を示した。中央銀行は強固な対外バッファーを挙げ、タイの対外ポジションは世界市場のボラティリティを吸収するのに十分だと指摘。国際準備、金融安定性、経常収支に支えられていることにも言及した。

紛争開始以降、バーツは約5.4%下落した。一方、海外勢の売りはタイ資産で約13億ドルにとどまっており、長期債や株式に資金流入が戻りつつある兆候も見られる。こうした姿勢はインドネシアと対照的で、同国では中央銀行が緊急会合で25bpの利上げを実施し、来週の定例会合でも追加利上げが見込まれている。

タイ・バーツのボラティリティ見通しと市場戦略

タイ銀行が安定運営を維持していることから、今後数週間でタイ・バーツのインプライド・ボラティリティは低下しやすいと当社はみる。これは、短期のUSD/THBオプションを売却してプレミアム獲得を狙う戦略が有効となり得ることを示唆する。中央銀行の自信は、当面は通貨が急激かつ予期せぬ変動を起こす可能性が低いことを示している。

経済の安定が政策スタンスの違いを下支え

この「辛抱強い」スタンスは、堅調な経済指標にも裏付けられている。2026年5月の総合インフレ率は1.5%と管理可能な水準にとどまり、中銀目標レンジ内で推移した。2026年1-3月期の経常収支黒字は18億ドルで、中央銀行が示した対外安定性をさらに補強している。これらの数値は、域内の一部同業国のように緊急利上げに踏み切らない判断を強く正当化する。

当社にとって、タイとインドネシアの政策乖離は重要なテーマだ。インドネシア銀行の政策金利が6.50%である一方、タイ銀行は2.50%で、金融政策運営には明確なコントラストがある。これは、バーツは相対的に安定性を提供するとの当社見方を補強する。もっとも、インドネシア・ルピアほどの金利妙味は持ち合わせていない。

当社は海外資金フローのデータを注視する。長期債への資金流入が戻りつつあるとの指摘は、この安定が継続するうえで重要だからだ。歴史的に、足元で2,200億ドル超の水準にあるタイの外貨準備は、地政学的緊張局面でも唐突な政策変更なしに乗り切ることを可能にしてきた。世界市場のボラティリティが大幅にエスカレートしない限り、このパターンは続くと当社は予想する。

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