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EUR/USDは1.1550近辺で小動き、底堅い米インフレを背景に市場はECB利上げ方針を注視

by VT Markets
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Jun 11, 2026

EUR/USDは木曜日、1.1550近辺で推移した。ユーロは、欧州中央銀行(ECB)が利上げに踏み切るとの見方が強い中でも概ね横ばいとなり、市場の焦点は今後の政策運営に関するガイダンスに向かった。25bp(0.25%)の利上げは広く織り込まれている一方、追加利上げのペースを巡る不透明感とユーロ圏の先行きへの懸念から、発表を前にポジションは抑制された。

米ドルは、米インフレ指標が支えとなった。5月の総合CPIは前年比4.2%、コアCPIは前年比2.9%に上昇し、イラン戦争に伴うエネルギーショックがインフレ見通しのリスクとして残っている。4時間足では、同通貨ペアは100期間SMA(1.1609)を下回る一方、20期間SMA(1.1540)を上回って推移した。上値抵抗は1.1559および1.1573が意識され、RSIは46近辺でモメンタムの鈍さを示唆。下押し圧力が強まる場合、1.1549と1.1535が下値支持として見込まれる。

Market Dynamics and ECB Policy Outlook

EUR/USDが1.1550近辺で取引される中、市場はECB会合を前に相反する2つの力の狭間にあるとみる。25bpの利上げはほぼ完全に織り込み済みだが、より重要なのはECBのガイダンスだ。というのも、直近のデータでは2026年4月のドイツ鉱工業生産が予想外に前月比0.5%減となった。こうしたユーロ圏の基調的な景気の弱さが、利上げがあってもユーロの上値余地を抑えている。

一方、米ドルは底堅い。米国のインフレが粘着的であり、さらにイラン戦争に伴うエネルギーショックが状況を悪化させているためだ。最新の2026年5月の統計ではCPIが前年比4.2%で高止まりしており、FRBの目標を大きく上回る。これは1970年代のような過去のエネルギー危機に似て、インフレが何年も高止まりし得ることを示唆しており、FRBが利下げを検討できる余地は小さいと考えられる。

Derivative Strategies and Trading Levels

デリバティブ取引の観点では、来週満期のオプションのインプライド・ボラティリティがすでに11%超へ上昇しており、売り手にとって妙味がある状況を示唆する。EUR/USDは、1.1535近辺のサポートと1.1609の強いレジスタンスで定義される狭いレンジ内にとどまりやすいとみている。このため、想定される持ち合いからプレミアム獲得を狙い、ストラングルの売りやアイアン・コンドルの構築を検討している。

もっとも、ECB記者会見後に急変するリスクは無視できない。予想以上にハト派的な発言が出れば、脆弱なサポートを割り込む可能性がある。これに備え、権利行使価格が1.1500を下回る安価なアウト・オブ・ザ・マネーのプットオプションも購入している。これは、中央銀行が引き締め局面の終了を示唆し、ペアが急落する事態に備える低コストのヘッジとなる。

今後数週間は、たとえECBが利上げしても、将来の政策について慎重なトーンがユーロの重しになると予想する。歴史的に見ても、中央銀行が利上げを実施しつつ景気への懸念を示す場合、通貨は「噂で買って事実で売る」の反応で下落しやすい。こうした見方は、1.1600超への上振れ局面は、先物や期先のプット・スプレッドを通じて弱気ポジションを構築する好機になり得る、という判断を補強する。

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