米国の消費者物価指数(CPI)は5月に前年同月比4.2%上昇し、市場予想と一致した。この結果は、当月の消費者物価の伸びが想定どおりのペースで推移したことを示す。
インフレ率はコンセンサスの4.2%に対して変化なし。ヘッドライン以外の詳細な内訳は示されなかった。
市場変動の低下とポートフォリオ戦略
5月のCPIが予想どおり4.2%に着地したことで、目先の市場不確実性は低下するとみられる。サプライズがない分、主要株価指数における短期のインプライド・ボラティリティは抑制されやすい。こうした環境は、アウト・オブ・ザ・マネー(OTM)オプションの売りなど、安定局面で収益機会を得やすい戦略に追い風となる。
今回の4.2%というインフレ率は想定線ながら、FRBが目標を大きく上回る状況が続いていることを改めて裏付け、慎重姿勢を強める材料となる。CMEのFedWatchツールでは、来週のFOMCで政策金利が据え置かれる確率が94%に達している。これは、夏場にかけて想定してきた「高金利の長期化(higher for longer)」シナリオを補強する。
今後の注目点:データ、ヘッジ、レンジ相場
今後は、政策の先行きを占う材料として、特に雇用指標など他の経済データに注目が移る。先週の雇用統計では雇用者数が27万2000人増と底堅く、FRBが利下げを検討するには景気がなお過熱気味であることを示唆した。見通しを変え得る労働市場の弱含みシグナルが出てこないか、注視する。
VIX指数が13近辺の低水準で推移するなか、ポートフォリオ保険のコストは相対的に割安だ。この機会を生かし、SPXやQQQのプット(権利行使期限は第3四半期後半)を買うなどのヘッジを組成している。これにより、今後数カ月でFRBがタカ派方向に傾くリスクに対し、費用対効果の高い防御策を確保できる。
過去には、インフレが3.5%超で高止まりする一方で景気が強い局面では、上下に振れやすいレンジ相場になりやすかった。今回の想定どおりのインフレ指標を受けても、どちらか一方向への大きなブレイクを促す材料は見当たらない。そこで、強いトレンド不在を見込み、アイアン・コンドルやカレンダー・スプレッドを組成し、レンジ推移からの収益機会を狙う。
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