英ポンドは火曜日、米インフレ指標の発表待ちのなかで対米ドルで上昇し、GBP/USDは1.3330近辺で底打ちした後、1.3384まで持ち直した。ポンドは0.31%高となる一方、ドルは序盤の下落幅を縮小した。リスク選好がやや後退し、中東情勢への警戒が続くなか、トランプ米大統領がイスラエルとイランに呼びかけたことも引き続き材料視された。
また、執筆時点で同ペアは1.3390近辺で推移し、日中0.42%高。イスラエルとイランの直接攻撃が停止したことが確認され、ドルが軟化したことが支援材料となった。地合いの落ち着きにより安全資産需要は後退したものの、取引は「荒い」とされ、GBP/USDは1.3300近辺(3週間超ぶりの安値)から小幅に反発した後も、1.3300台半ばを中心に振れを伴う展開となった。ドル安にもかかわらず、広範なファンダメンタルズ環境は、目先の上値追いを抑制するとの見方が示された。
米インフレ指標を前にした市場ポジショニング
重要イベントを前に市場参加者が様子見姿勢を強めるなか、ポンドは1.2650近辺でのもみ合いが続いているとみている。焦点は今後発表される米消費者物価指数(CPI)で、米ドル相場に大きな影響を与える。インフレ率が想定を下回れば、ドルには一段の下押し圧力がかかり得る。
CPIが市場予想の2.9%を下回り、前月の3.1%から鈍化するかどうかに注目している。そうなれば、7月の米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ観測が強まりやすく、先物市場ではすでに利下げ確率がおよそ65%織り込まれている。こうした見方が、米ドルの大幅な上昇を抑える要因となっている。
金融政策の方向性の違いとボラティリティ見通し
一方で英国ではインフレの粘着性が続いており、最新の指標では前年比3.5%となった。イングランド銀行(BOE)は、賃金上昇の根強さに対応するため、高金利をより長期にわたって維持する必要がある可能性を示唆している。米FRBとの金融政策の方向性の違いが、ポンド・スターリングの下値を支える要因となっている。
不確実性が高いなか、GBP/USDオプションのインプライド・ボラティリティは指標発表に向けて上昇しやすいとみている。発表後の変動を取り込むため、上下いずれの方向への急変にも利益機会が生まれる戦略を検討する向きもあるだろう。過去には、インフレ率が市場コンセンサスから大きく乖離した場合、数時間で100ピップ超の値動きとなった例がある。
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