AUD/USDは月曜日、約0.7024と約2カ月ぶりの安値まで下落した後、日中0.33%高の0.7070前後で推移した。米国の堅調な雇用指標が続くなか、市場は豪州と米国の金融政策見通しを見極めている。豪準備銀行(RBA)はインフレに対するタカ派姿勢を維持しているとの見方が意識され、米5月雇用統計後に米ドルが下支えされる局面でも豪ドルを支えた。
米国では5月の非農業部門雇用者数(NFP)が17.2万人増と、市場予想(8.5万人増)を上回った。前月分も上方修正された。これを受け利上げ織り込みが進み、CMEのFedWatchでは9月に25bp利上げとなる確率が38%と、1週間前の22%から上昇した。それでも、米ドル指数(DXY)はおよそ100.20近辺まで上昇後、99.90付近へと軟化。地政学的緊張の後退で安全資産需要も弱まり、通貨の逃避需要が減少したことが、豪ドル/米ドルの下げ止まりに寄与した。
RBAとFRBの政策要因の綱引き
豪ドル/米ドルは直近の2カ月ぶり安値を付けた後、0.7024近辺で底堅さを示している。反発は、米雇用統計の強さとRBAのインフレ抑制に向けた強硬姿勢の綱引きが始まっていることを示唆する。今後数週間は、この攻防が相場の変動性を高める展開を予想する。
RBAのタカ派姿勢は通貨の下値を支える要因になりやすい。豪州の最新の四半期インフレ指標は前年比4.0%と高止まりしており、ブロック総裁の発言とも整合的だ。このため豪ドルの大幅下落は限定される可能性があり、現水準で大きなショートを積み上げるには慎重であるべきだろう。
ボラティリティリスクとポジショニング戦略
一方、米労働市場は依然として予想を上回る強さを示しており、先月の17.2万人増はFRBが引き締め的スタンスを維持する根拠を補強する。米インフレ指標の発表が今週予定されており、上振れする内容となれば、9月利上げ確率(38%)はさらに上昇し得る。米指標が上振れサプライズとなった場合の豪ドル/米ドル急落に備え、ヘッジとしてプットオプションの購入を検討したい局面だ。
足元では地政学リスクの後退で安全通貨としての米ドル需要が弱まり、豪ドルの追い風となっている。ただし、この落ち着きは脆弱で、状況が反転すれば不確実性が急速に高まる可能性がある。VIX指数が年初来安値の12.5まで低下していることを踏まえると、オプションは相対的に割安と考えられ、上方向・下方向いずれにもボラティリティ急上昇に備えるポジション構築が有効だろう。
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