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米ドル安とRBNZ・FRBの政策スタンスの乖離でNZドル買い、NZD/USDは0.5830近辺に

by VT Markets
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Jun 8, 2026

NZD/USDは月曜日、アジア時間に付けた2カ月ぶり安値から反発し、前日比0.62%高の0.5830近辺で推移した。米ドル安を背景にニュージーランドドル(NZD)が堅調となり、中東情勢の緊張緩和を示唆する報道を受けてリスク選好が改善した。イラン軍はイスラエルに対する作戦の終了を表明する一方、イスラエルによるレバノン攻撃が再開された場合はより強い対応を取ると警告した。これとは別に、ドナルド・トランプ米大統領が停戦協議が進行中だと述べたことで、安全資産需要が後退した。

米ドル指数は、2カ月ぶり高値となる100.20近辺を付けた後、99.90近辺へ軟化した。この動きは、5月の米雇用統計が示した下支え効果を上回った。非農業部門雇用者数(NFP)は17.2万人増加し、失業率は4.3%で横ばい。市場の関心は水曜日の米CPI(消費者物価指数)発表と、その結果が米連邦準備制度理事会(FRB)の政策運営に与える含意へ移る。一方、NZDは、ニュージーランド準備銀行(RBNZ)が引き締めに動くとの観測に支えられており、7月が実施時期の候補とみられるほか、翌年に政策金利(OCR)が3.5%近辺でピークに達するとの見方もある。中国の貿易・物価指標や、ニュージーランドの企業PMIも注目材料となる。

米ドル軟化と中銀政策の方向性の乖離

足元の市場環境では、米ドルの軟調さがNZDを押し上げているとみられる。直近の2026年5月の米雇用統計では雇用の伸びが鈍化し、NFPは15万人増にとどまったことで、FRBが年末までに利下げに踏み切るとの思惑が強まった。このセンチメントが米ドル指数の下押し要因となり、足元では103.50近辺で推移している。

焦点は中銀政策の乖離にある。RBNZは根強い国内インフレ(なお3.5%近辺で推移)に対処するため、政策金利を5.50%で据え置いている。これに対しFRBは緩和に傾くと見込まれており、NZD/USDの上昇に追い風となる構図だ。

オプション戦略と外部リスク

この上振れ余地を取り込むため、向こう2〜3カ月程度の期限を想定したNZD/USDのコールオプション買いを検討したい。今週の米CPIは重要データで、予想を下回るインフレ指標となれば、FRB利下げ観測が一段と強まり、通貨ペアを押し上げる可能性が高い。過去にも、2014〜2015年のように政策スタンスの乖離が持続的な通貨トレンドにつながった局面があった。

もっとも、中国発のデータには警戒が必要だ。中国経済の動向はキウイ(NZD)に直接影響する。直近の中国の貿易収支統計では輸出伸びが弱く、NZDの重しとなり得る。また、ニュージーランドで今後公表される企業PMIについても、国内景気の急減速が示唆されれば、RBNZがタカ派姿勢を修正せざるを得なくなる可能性があり、注視したい。

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