米ドルは週初から軟調地合いとなった。米・イランが近く合意に達する可能性があるとの報道を市場が織り込むなか、ドル買いが後退した。米ドル指数(DXY)は2日続伸を断ち切って反落し、99.00を割り込み、複数日ぶりの安値を付けた。合意が実現すればホルムズ海峡の再開につながるとの見方からリスク選好が強まり、これがドルの重しとなった。こうした観測は原油価格を押し下げ、インフレ懸念を和らげ、米連邦準備制度理事会(FRB)がより長期にわたり慎重な政策姿勢を維持する必要性に対する見通しも後退させている。
米国市場はメモリアルデーで月曜休場のため、注目は火曜の経済指標に移る。コンファレンス・ボード(CB)の消費者信頼感指数が中心で、その後に住宅関連指標が続く。DXYは足元で99.00近辺で推移しており、反発すれば99.51(5月21日)、次いで100.64(3月31日)が視野に入る。下値では200日SMA(98.56)と97.62(5月6日)に注目が集まり、その先は96.49(2月11日)、95.55(1月27日)が意識される。RSIは53近辺、ADXは18前後で、トレンドの弱さを示唆している。
Impact Of Geopolitical Developments On The Dollar And Oil
米ドルは、米・イラン合意の可能性をめぐる観測が根強いことを受けて弱含んでいる。仮に合意によりホルムズ海峡が再開されれば、その意味合いは大きい。同海峡は世界の石油消費量のおよそ20%が通過する要衝であり、現在の市場心理を左右する最大の材料となっている。
直ちに影響が表れているのは原油だ。ブレント先物は取引序盤に1バレル=85ドルを下回る場面があり、インフレ懸念の後退につながっている。これは直近の政府統計とも整合的で、先月の消費者物価指数(CPI)は前年比2.8%へ小幅に鈍化した。こうした流れは、FRBが少なくとも次の四半期にかけて政策金利を据え置く公算が大きいとの見方を後押しする。
Market Positioning And Strategies Ahead Of Key Data
米国市場が祝日で薄商いとなるなか、当社は明日の経済指標、とりわけCB消費者信頼感指数をにらんだポジショニングを進めている。市場予想は103.5で、大きく下振れすればドルが急変動する可能性がある。この指標は、現在のリスクオン基調が真に維持されるかを測る重要な試金石となる。
ドルが99.00を割り込んだことを踏まえ、当社はDXYのプットオプション買いを検討している。この弱気戦略の第一目標は、重要な200日移動平均線である98.56だ。過去の経験則では、この種の地政学的緊張緩和は主要通貨に対するドル安が数週間続く局面の前触れとなることが多い。
方向性は読みにくいがブレイクが近いとみるトレーダーにとっては、EUR/USDなど主要通貨ペアでのオプション・ストラドルも有力な戦略となる。明日の指標を受けてボラティリティが急上昇した場合に収益機会が生まれる。ADXが低水準にあることは、相場が次の変動に向けてエネルギーを蓄えている可能性を示しており、ボラティリティを狙う戦略が相対的に魅力的だ。
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