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中国指標の弱さを受けた豪ドルの軟調を円安が相殺し、AUD/JPYは小幅高 強気スタンスは慎重に

by VT Markets
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May 18, 2026

AUD/JPYは月曜、113.65近辺で推移し、前日比0.16%高となった。円安が続いた一方、中国の弱い経済指標が豪ドルの上値を抑えた。

中国の4月小売売上高(個人消費の動きが分かる指標)は前年比0.2%増と、市場予想の2%増、前回の1.7%増を下回った。4月の鉱工業生産(工場などの生産活動を示す指標)は前年比4.1%増で、予想の5.9%増を下回った。固定資産投資(インフラや設備投資など、長期投資の動向を示す指標)は前年比1.6%減となり、1.6%増の予想に反した。

円安の背景:エネルギー価格と財政不安

原油価格が高止まりする中、円はリスクに敏感な通貨(市場のリスク選好で買われやすい通貨)に対して下押し圧力が続いた。日本のエネルギー輸入企業は輸入代金の支払いにより多くの米ドルが必要になり、そのため円売りが増えやすい。

また、ロイターによれば、政府が追加予算の財源として新たな国債発行(借金による資金調達)を検討していると報じられ、財政面の不安も円の重しになった。これが日本国債利回り(債券の利回りで、実質的な金利水準の目安)を押し上げ、円安圧力を強めた。

MUFGは、米国債利回りの上昇、日本国債価格の下落、国債の追加発行の可能性が円安につながっていると指摘。さらに、USD/JPYが再び160.00近辺に接近すれば、為替介入(当局が市場で通貨を売買して相場を動かすこと)リスクが高まる可能性があるとした。

当局者は、長期金利を含め市場動向を注視していると述べた。日銀の追加利上げ観測が円の下落を一定程度抑えた面もあり、増澤和幸審議委員は、戦争に伴うインフレやエネルギーコスト上昇を理由に、速やかな利上げが必要との考えを示した。

AUD/JPYの見通し

円安基調が続く限り、AUD/JPYは当面上向きの流れが続きやすい。日本の財政・エネルギー要因による円売り圧力が、中国指標の弱さによる豪ドルの重しを上回っている状況だ。今後数週間は、無理のない範囲での買い持ちや、押し目(下げた局面)での買いが選択肢となる。

円への圧力は大きい。WTI原油(米国の代表的な原油指標)が1バレル85ドル近辺で底堅く推移すれば、日本のエネルギー輸入額が高止まりし、円が海外に流出しやすい構図が続く。これは短期間で反転しにくい要因だ。加えて、日本の10年国債利回りが直近で1.0%を上回ったことは、国債増発への警戒を反映しており、通貨の重しになりやすい。

一方、日本当局による為替介入リスクには細心の注意が必要だ。2024年春のように、USD/JPYが160.00を超える局面では、相場が急反転し得る。ヘッジ(損失回避の保険)として、オプション(将来の売買価格をあらかじめ決める権利)を使い、アウト・オブ・ザ・マネーの円コール(円高方向に備える権利。現行水準より円高で価値が出るタイプ)を買う方法もある。

もう一つのリスクは日銀の姿勢変化だ。日銀が2024年にマイナス金利政策(政策金利を0%未満にする政策)を解除して以降、市場は正常化(金融緩和を縮小し、金利を通常水準へ戻す過程)の速度に敏感になっている。日本のインフレ指標が強さを保てば、利上げ加速観測が円を急速に押し上げ、キャリートレード(金利の低い通貨で資金を調達し、高い通貨で運用する取引)の巻き戻しにつながり得る。

豪ドル側は中国景気の影響が大きい。中国の鉱工業生産が4.1%へ減速したことは逆風で、豪ドルの上値を抑える。AUD/JPYはUSD/JPYほど一方的に上がりにくい可能性がある一方、中国のセンチメント(市場心理)が改善すれば、上昇の勢いが強まる余地もある。

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