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米雇用統計の強さでドル高、金は4,400ドル超で下げ渋る──市場はCPI・PPI待ち

by VT Markets
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Sep 7, 2026

金は2日連続で4,400ドルを上回る水準で推移し、米労働統計の強さがドルを押し上げ、無利子資産である金の重しとなるなかでも、先週金曜日のスイング安値を上回って底堅さを維持した。8月の非農業部門雇用者数(NFP)は16.2万人増と、市場予想の5.6万人増を上回った。失業率は4.1%で横ばい、平均時給(前年比)は3.2%から3.1%へと鈍化した。エネルギー価格の上昇もインフレ懸念を強め、今月後半の米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ観測を支えている。一方、FRBのクリストファー・ウォラー理事は、今後のデータでインフレ圧力の沈静化が確認されれば、政策金利の据え置きを支持する可能性があると示唆した。市場は追加の政策手掛かりとして、木曜日の米生産者物価指数(PPI)と金曜日の米消費者物価指数(CPI)を待っている。

地政学リスクも高止まりしている。米軍が土曜日にイランの石油タンカー3隻を攻撃し、これに対しイラン革命防衛隊(IRGC)は報復として6隻を標的にしたと表明。ホルムズ海峡の海上輸送を巡る懸念が高まり、原油相場を下支えしている。テクニカル面では、XAU/USDは200日指数平滑移動平均(EMA)の4,318ドル近辺と、50%戻しの4,324ドル近辺を上回って推移。MACDはマイナス圏、RSIは51近辺。上値抵抗は4,411ドル、次いで4,519ドル、4,693ドル。下値支持は4,324ドル、4,318ドル、4,237ドル、4,113ドルが挙げられる。

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市場の警戒感と今後の経済指標

2026年9月上旬の相場環境では、金が重要水準の4,400ドルを維持しているものの、金デリバティブの取引では慎重姿勢を推奨し、強気に傾斜した積極的なポジション構築は避けたい。8月の非農業部門雇用者数が16.2万人増と予想(5.6万人増)を大きく上回ったことで、今月後半のFRB利上げ観測が大きく強まった。こうしたタカ派的な見方を背景に米ドルが強含むなか、金の目先の上値余地は大きく抑えられやすい。

木曜・金曜に公表される米CPIおよびPPIの内容を注視したい。これら主要なインフレ指標は、FRBが引き締めを進めるのか、それとも据え置くのかを見極めるうえで重要な材料となる。過去にはCPIのサプライズが貴金属に急激な日中変動をもたらした局面も多く、トレーダーはタイトなストップロスの活用、もしくはリスク管理としてオプションのストラドル戦略を選好することが望ましい。

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地政学リスクと戦術的トレーディング戦略

市場の緊張を一段と高めているのが、ホルムズ海峡を巡る軍事衝突の激化だ。足元ではブレント原油先物が4%超上昇し、1バレル=88ドル近辺で推移している。世界の石油系液体消費量のおよそ20%を扱う要衝であるこの海域での混乱は、エネルギー主導のインフレ懸念を増幅させると同時に、安全資産需要を米ドルへ向かわせやすい。こうした地政学的背景はリスク・プレミアムを維持させる一方で、最終的には無利子の金よりもドルを相対的に優位にしやすい。

戦術面では、デリバティブ取引において4,411ドルの目先のレジスタンスと、4,324ドル近辺の堅固なサポートを重視したい。4,411ドルを上抜けられない場合、200日EMA(4,318ドル)をターゲットとする短期のプットオプション戦略が視野に入る。反対に、4,411ドルを明確に上抜ければ、目先の弱気バイアスの転換を示唆し、4,519ドルを狙うロングのコールオプションが魅力的となる。

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