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米雇用統計の弱さでFRB利上げ観測が後退、ポンド上昇 ドルと米国債利回りは低下

by VT Markets
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Jul 2, 2026

6月の米雇用統計が市場予想を下回り、追加的な米連邦準備制度理事会(FRB)引き締め観測が後退したことを受け、ポンドは対ドルで上昇した。GBP/USDは1.3359近辺と、10日ぶり高値圏に浮上。一方、米ドル指数(DXY)は0.65%安の100.75へ低下した。米国債利回りも低下し、10年債利回りは4.461%と2bp低下。ドルへの下押し圧力を強めた。

非農業部門雇用者数(NFP)は5.7万人と、予想の11.0万人を下回った。加えて、5月分は17.2万人から12.9万人へ、4月分は17.9万人から14.8万人へそれぞれ下方改定された。失業率は4.3%から4.2%へ小幅に低下した一方、労働参加率は61.5%と2021年3月以来の低水準。短期金融市場が織り込む年末までの引き締め幅は23bpにとどまり、米製造業受注は4月の5.3%増の反動もあって5月に1.3%減となった。為替では、USD/JPYが162.50近辺から160.95へ下落。GBP/USDは1.3413および1.3522近辺にテクニカル抵抗が意識され、下値メドとして1.3159近辺が示された。

FRBの利上げ観測と米ドル安

弱い米雇用統計を受け、FRBの利上げ実施の可能性は大幅に低下したとみる。市場は年内について25bpの利上げ1回分にも満たない水準を織り込んでおり、わずか1週間前からの急激な転換となっている。FRBのタカ派姿勢からの後退というファンダメンタルズの変化が、全般的な米ドル安につながっている。

この局面は、短期的に英ポンドが対ドルで上昇する余地を提供する。直近のNFPは5.7万人と3カ月平均を大きく下回り、労働市場の減速を裏付けた。目先のGBP/USDは、このドル安基調が主因になると考える。

不確実性下でのGBP/USD取引戦略

もっとも、英国要因も考慮が必要だ。足元のインフレ率は英中銀(BOE)の目標2%をなお上回って推移しており、最新のCPIは3.1%となった。これはポンドを下支えする一方、新たな指導部を巡る政治的不確実性が大幅な上昇を抑制する可能性がある。強弱材料が併存する環境は、リスクを限定できるオプション戦略と相性が良い。

こうした状況を踏まえ、短期のGBP/USDコールオプション買いを検討している。これにより、重要な上値抵抗帯である1.3413近辺への上昇局面を取りにいける。オプションは支払ったプレミアムが最大損失となるため、上方に控えるテクニカル抵抗を踏まえると合理的だ。

上昇余地に慎重なトレーダーには、ブル・コール・スプレッドが代替策となる。コールを買う一方で、より高い権利行使価格のコールを同時に売却し、初期コストを抑える手法である。ポンドが上昇した場合に利益が見込めるが、より限定的かつコントロールされた形になる。

経済指標の綱引きによりGBP/USDオプションのインプライド・ボラティリティは上昇しており、市場がより大きな価格変動を見込んでいることを示唆する。このため、1.3159近辺の重要サポートを下回る水準でのアウト・オブ・ザ・マネー(OTM)プット・スプレッド売りが魅力的となる。数週間以内に大きく下抜けないとの見立てでプレミアムを獲得する戦略である。

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