要点
- ストップロス(SL、損失が一定に達したら自動で決済する注文)は、相場が想定と逆に動いた場合の「撤退ライン(損切り)」を事前に決めるために使います。
- テイクプロフィット(TP、利益が目標に達したら自動で決済する注文)は、相場が目標価格に到達した場合の「利確ライン」を事前に決めるために使います。
- VT Marketsアプリでは、注文(トレードチケット)を出す前にSLとTPを設定できます。
- ポジション保有後(建玉=保有中の取引)でも、SLとTPは変更できます。
- SLとTPはリスク管理に役立ちますが、取引リスク(損失の可能性)を完全になくすものではありません。
SL(ストップロス)とTP(テイクプロフィット)の設定は、取引計画の基本です。エントリー(新規に買う/売ること)の前に、「有利に動いたらどこで利確するか」「不利に動いたらどこで損切りするか」を決めておく必要があります。
VT Marketsアプリでは、注文前にSL/TPを入力できます。建玉になった後でも、これらの水準は見直して変更可能です。
本ガイドでは、SL/TPの意味、VT Marketsアプリ内の場所、設定・変更手順を説明します。
ストップロス(Stop Loss)とは
ストップロス(SL)は、価格があらかじめ決めた損失水準に到達したときに自動で決済する注文です。
例えば買い(ロング)で入った後に価格が下落した場合、SLを入れておけば、指定した水準で決済されやすくなり、想定以上の損失拡大を抑える助けになります。
ただし、どんな相場でもSL価格ぴったりで必ず決済できるわけではありません。ボラティリティ(値動きの大きさ)が急上昇した局面、価格が飛ぶ「ギャップ(窓)」、流動性(売買の厚み)が薄い時間帯では、約定価格(実際に成立した価格)がSL水準からずれることがあります。
テイクプロフィット(Take Profit)とは
テイクプロフィット(TP)は、価格があらかじめ決めた利益目標に到達したときに自動で決済する注文です。
例えば買い(ロング)で入った後に価格が上昇した場合、TPを入れておけば、目標価格に到達した時点で決済できます。
TPは、常に画面を見続けなくても利益を確定しやすくします。一方で、価格がTP水準に到達しない限り、注文は発動しません。
ストップロスとテイクプロフィットの違い
SLとTPの主な違いは次のとおりです。
| 項目 | ストップロス(SL) | テイクプロフィット(TP) |
| 主目的 | 損失の抑制 | 利益の確定 |
| よくある使い方 | 相場が逆行したら撤退 | 目標に到達したら利確 |
| 用途 | リスク管理(損失を管理) | 利益計画(利確を管理) |
| 注文前に設定 | 可能 | 可能 |
| 保有後に変更 | 可能 | 可能 |
SLとTPをどこに置くか決める方法
SL/TPに唯一の正解はありません。戦略、相場環境、自分が許容できる損失(リスク許容度)で変わります。以下は考え方の目安です。
相場の節目を基準にする
適当な価格ではなく、チャート上の節目(テクニカル水準)を参考にします。代表例は次のとおりです。
- サポート/レジスタンス(下値支持線/上値抵抗線)
- 直近の高値・安値(スイング高値・スイング安値=短期の山と谷)
- トレンドライン、チャートパターン(形)
- ボラティリティ(値動きの大きさ)

リスク・リワード(損益比)を意識する
多くのトレーダーは、取引前に「許容損失」と「見込める利益」を比べます。これがリスク・リワード比(損益比)です。
例:
- 50pips(ピップス=FXの値幅の単位)を許容して、100pipsの利益を狙う場合、リスク・リワード比は1:2。
- 「利益の見込みが損失許容の2倍」という意味です。
損益比が良くても、勝てることを保証するものではありません。ただ、同じ基準でリスクを管理しやすくなります。
例:XAUUSDで損益比からSL/TPを決める
金(XAUUSD=金/米ドル)が4,000ドルで推移しており、買いで入るとします。
- エントリー:4,000ドル
- ストップロス:3,980ドル(1オンスあたり20ドルの損失許容)
- テイクプロフィット:4,040ドル(1オンスあたり40ドルの利益見込み)
この場合:
- リスク(許容損失)=4,000 − 3,980 = 20ドル
- リワード(利益見込み)=4,040 − 4,000 = 40ドル
損益比は1:2で、20ドルの損失リスクに対して40ドルの利益機会を狙う形です。
損益比が高いほど有利に見えても、利益は保証されません。自分の取引計画とリスク許容度に合うかを判断する材料になります。
TradingViewのリスク/リワード機能で計画する
VT MarketsアプリにはTradingViewチャートがあり、「ロング(買い)」「ショート(売り)」の位置ツールが使えます。チャート上でエントリー、SL、TPを置いて、取引イメージを作れます。
水準を動かすと、損益比、エントリーからSLまでの距離、TP到達時の利益見込みが自動で表示されます。注文前に、計画と合っているか確認しやすくなります。
ロング/ショート位置ツールの使い方
手順1:チャートを開く
取引したい銘柄を開き、TradingViewチャートに切り替えます。
手順2:ロングまたはショートのツールを選ぶ
左側のツールバーから「予測・計測ツール」アイコンをタップし、次を選択します。
- 買いなら Long Position
- 売りなら Short Position

手順3:チャートに置く
チャートをタップすると、次の3本の水平ラインが表示されます。
- エントリー価格(中央)
- TP水準(緑の領域)
- SL水準(赤の領域)
各ラインをドラッグして、計画に合わせます。

手順4:損益比を確認する
調整に応じて、次の情報が自動更新されます。
- 損益比(リスク・リワード比)
- 利益/損失の見込み
- エントリー、SL、TPの距離
例えば1:2は、見込める利益が許容損失の2倍という意味です。
手順5:注文にも同じ価格を入れる
チャートで決めたSL/TPの価格を確認し、VT Marketsアプリの注文画面(トレードチケット)のTP/SL欄に同じ価格を入力します。
VT MarketsアプリでSL/TPを設定する方法
注文前にSL/TPを設定する手順は次のとおりです。
手順1:Tradesタブを開く
VT Marketsアプリを開き、下部メニューからTradesをタップします。
取引画面が開き、銘柄、リアルタイムの買値・売値、注文方法、取引数量、各種設定が表示されます。

手順2:取引する銘柄を選ぶ
取引画面上部の銘柄名をタップします。
銘柄一覧が表示され、検索やカテゴリ(FX、商品、株価指数、暗号資産など)から選べます。
取引したい銘柄をタップします。


手順3:注文方法を選ぶ
注文方法の欄をタップし、使う注文方法を選びます。
表示される主な注文方法:
- Market(成行=現在の価格で即時に発注)
- Limit(指値=有利な価格で待つ注文)
- Stop(逆指値=一定の価格に達したら発注)
- Stop Limit(逆指値指値=到達したら指値注文として出す)
成行は現在の市場価格で発注されます。指値・逆指値・逆指値指値などの「待ち注文(条件が満たされるまで成立しない注文)」は、発動条件となる価格(トリガー価格)を指定します。

手順4:取引数量(ロット)を入力
取引数量をロット(取引単位)で入力します。画面によっては±ボタンで調整できます。
発注前に、注文画面に表示される口座情報も確認します。例:エクイティ(純資産=口座の評価額)、必要証拠金(マージン)、余剰証拠金(フリーマージン)、証拠金維持率(マージンレベル)。

手順5:TP/SLにチェック
注文画面でTP/SLにチェックを入れます。
チェック後、TP(利確)とSL(損切り)の入力欄が表示されます。

手順6:TP(利確)を入力
計画に沿ってTP価格を入力します。
買いの場合、TPは通常エントリーより上。売りの場合、TPは通常エントリーより下に置きます。

手順7:SL(損切り)を入力
相場が逆行したときに決済したい価格(撤退ライン)としてSLを入力します。
買いの場合、SLは通常エントリーより下。売りの場合、SLは通常エントリーより上に置きます。

手順8:注文内容を確認
確定前に、次を確認します。
- 銘柄
- 買い/売り
- 注文方法
- 取引数量
- エントリー価格(または待ち注文の価格)
- TP水準
- SL水準
- 証拠金関連の表示
TP/SLが取引計画と一致しているか確認します。
手順9:BuyまたはSellをタップ
準備ができたらBuyまたはSellをタップします。
成行なら現在価格で成立します。待ち注文なら、指定条件を満たすまで待機します。
保有中の取引(建玉)のSL/TPを変更する方法
建玉になった後でも、TP/SLは変更できます。
相場環境が変わったときや、戦略に合わせて撤退ラインを更新したいときに使います。
手順1:Positions(建玉)を開く
VT MarketsアプリでTradesタブを開きます。
画面内のPositions(建玉)で、保有中の取引を確認できます。

手順2:対象の建玉を選ぶ
下にスクロールし、管理したい建玉をタップします。
建玉の詳細や操作メニューが開きます。

手順3:TP/SL(またはModify)を選ぶ
取引の編集を選択します。画面によって表示はTP/SL、Modify(変更)などになります。


手順4:TPを更新
目標価格を変えたい場合、新しいTP価格を入力します。
買いか売りかによって、TPを置く方向(上か下)が正しいかも確認します。

手順5:SLを更新
リスク水準を変えたい場合、新しいSL価格を入力します。
変更後のSLが、取引計画と許容損失の範囲に収まっているか確認します。

手順6:変更を確定
更新したTP/SLを確認し、ConfirmまたはSaveで反映します。
SL/TPを設定する前に確認したいこと
SL/TPを決める前に、次を確認します。
相場環境
- ボラティリティ(値動きの大きさ)
- スプレッド(買値と売値の差=実質的な取引コスト)
- 流動性(売買の成立しやすさ)
取引の前提
- サポート/レジスタンス
- 時間足(タイムフレーム=見る期間。例:5分足、1時間足、日足)
リスク管理
- レバレッジ(少ない資金で大きな取引をする仕組み。損益の振れも大きくなる)
- 利用可能証拠金(余剰証拠金=新規取引に回せる余力)
- リスク許容度(どの程度の損失まで受け入れられるか)
よくある質問
取引におけるストップロス(SL)とは?
ストップロスは、価格が指定した損失水準に達したときに自動で決済する注文です。1回の取引でどの程度まで損失を許容するかを事前に決めるのに使います。
取引におけるテイクプロフィット(TP)とは?
テイクプロフィットは、価格が指定した利益目標に達したときに自動で決済する注文です。有利に動いた場合の利確ポイントを決めるのに使います。
VT Marketsアプリで注文前にSL/TPを設定できますか?
できます。注文画面でTP/SLにチェックを入れ、希望するTPとSLの価格を入力します。
取引開始後にSL/TPを変更できますか?
できます。建玉を選び、TP/SLまたは変更(Modify)からTP/SLを更新します。
SLとTPはどこに置けばよいですか?
正解は一つではありませんが、多くのトレーダーはテクニカル分析(チャートから節目を読む方法)、ボラティリティ、サポート/レジスタンス、損益比を基準に決めます。思いつきで置かず、取引計画の一部として設定します。
ストップロスは指定価格での決済を保証しますか?
保証しません。急変動、ギャップ(窓)、流動性低下の局面では、約定価格がSL水準からずれることがあります。