英ポンド/円、複数年ぶり高値圏に接近――金利差拡大、日本の財政悪化懸念と原油リスクが円の重しに

by VT Markets
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Jul 6, 2026

GBP/JPYは2日続伸し、週明け月曜の欧州時間序盤に216円半ばへ上昇。4月下旬に付けた数年ぶり高値近辺で推移している。日本の政策金利は1%と1995年以来の高水準にあるものの、資金調達コストは英国(イングランド銀行の政策金利は3.75%)と比べて依然低い。結果として約275bpの金利差が残り、円を押し下げてきたキャリートレードの力学を支えている。

財政懸念も円の重しとなった。日本の政府債務残高対GDP比はG7で最悪水準とされる一方、高市早苗首相による370兆円規模の官民投資計画は14年にわたり実施される見通しだ。別途、エネルギー輸入依存に加え、ホルムズ海峡を巡る緊張も材料視された。イランの駐中国大使が土曜日、同国が同海峡を通過する船舶に新たなサービス料金を課す計画だと述べ、原油供給途絶への警戒が高まった。当局は為替変動への対応姿勢を改めて示したが、米ドルが小幅高となったことがポンドの上値をやや抑えた。

キャリートレードがGBP/JPYの上昇トレンドをけん引

現状を踏まえると、英ポンド/円(GBP/JPY)の強い上昇トレンドは継続するとみている。中核にあるのはキャリートレードで、英国と日本の金利差(275bp)が追い風となっている。この構造的な差が、円に対するポンド需要を引き続き押し上げる可能性が高い。

円売りは依然として市場のコンセンサス取引だと考える。米商品先物取引委員会(CFTC)が公表した2026年7月初旬時点のデータでは、円に対する投機筋のネットショートが2年超ぶりの高水準に達した。市場全体が、円安継続という当社見通しに沿ってポジションを傾けていることを示唆する。

そのため、オプションを用いて今後数週間の一段高に備える構えだ。権利行使価格218.00および220.00近辺のGBP/JPYコールを、2026年8月および9月満期で買う戦略に妙味があるとみる。想定する上昇局面の取り込みを狙いつつ、下振れリスクを支払プレミアムに限定できる。

日本の財政・地政学要因が円の重しに

日本の深刻な財政問題も、当社ポジションの根拠となる。直近四半期時点で政府債務残高対GDP比は265%を上回り、市場の警戒を誘っている。首相の大規模な新規公共投資計画は、この状況を一段と悪化させる可能性が高く、円のファンダメンタルズ面での魅力を損ねやすい。

また、日本に重くのしかかる地政学リスクも注視している。ホルムズ海峡の緊張はブレント原油先物を1バレル95ドル超へ押し上げており、エネルギー輸入国である日本にとって直接的なマイナス材料だ。貿易収支への圧力は円安要因をさらに積み増す。

日本当局は口先で介入を示唆しているものの、トレンドを長期的に転換させる脅威とは見ていない。2024年後半の大規模介入も下押しは一時的で、その後はファンダメンタルズが再び相場を支配した。介入による下落局面は、むしろ強気ポジション構築の好機と捉える。

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